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春・夏・秋・冬

 近年、恒例のようになっているその年の世相を漢字1字で表す「今年の漢字」、2009年は「新」が選ばれた。自民党を軸とした連立政権から民主党を中心とした連立政権への交代劇が強く印象づけられているようだ。一方、インターネットでも同様の企画が行われているが、こちらは「迷」。「新」と「迷」、共通点を見出すのは困難だ

▼かつて「55年体制」と呼ばれた時代、理念が対角をなしていた自民党から社会党への政権交代が実現していれば「新」はピッタリと当てはまっただろうが、出自や考え方が似たり寄ったりの今の自民、民主両党、ピンとこない。それに比べて「迷」とは、言いえて妙であると思う。二文字にして「迷走」。読者にはどういう文字が浮かんでくるだろうか

▼折りあるたびに指摘してきたことだが、冷戦構図崩壊後のわが朝鮮民族、朝鮮半島を巡る環境は米日、そして南朝鮮の右翼・保守、民族分裂勢力の存在によって一進一退、いや一歩前進二歩後退を強いられてきた感がある。いくらすばらしい知恵があり政策があり実行力があっても、相手側にその意図を理解できる能力、意思がなければ局面の転換はできないという苦汁をなめさせられている。まさに北南関係の現状はそのことを物語っている

▼北は2012年を強盛大国の大門を開く年と定めている。同年には米、南朝鮮で大統領選挙が行われる。とりわけ一期制の南朝鮮では政権が代わる

▼主席生誕100年、総書記は70歳。今年は後戻りしない構図を築くための最初の一年だったと筆者なりにまとめている。(彦)

[朝鮮新報 2009.12.25]