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民主党の圧勝で終わった衆議院総選挙。米国では安全保障・外交などで自民党と一線を画すかのように見える民主党に警戒感を抱いているようだ ▼ワシントン・ポストは1日付の社説で、鳩山代表が唱えているアジア中心の外交について、「核を保有している北朝鮮の脅威を考えると、米国との決裂を模索するのはあまりにも危険である」と主張。「経験の乏しい政治家」との烙印を押した。沖縄を中心とした在日米軍の駐留問題など、政権が変わろうとも議論する予定はないとわざわざ釘を刺すなど、その身勝手ぶりにはほとほと呆れる ▼外交・安全保障問題に関して、最近米国内で保守勢力が幅を利かせている。チェイニー前副大統領は8月30日に放映されたテレビのインタビューで、クリントン元大統領の訪朝を「間違いだ」と非難した。たまりかねた国務省は翌31日の記者会見で、「そうした見方には同意しかねる」と反論した ▼チェイニー氏は、クリントン元大統領の訪朝を「悪行に見返りを与えるようなものだ」と現政権の姿勢を批判。前政権下での「テロ容疑者」に対する過酷な尋問についても、「いい政策で適切に実行されていた」と評価し、テロ防止に効果をあげたと開き直った ▼世界の流れが、米国による一極支配から多極化へと移って久しい。根拠もない「口実」をつけて力で押さえつけるという米保守勢力の政治は、国内はもちろん国際的にも「ノー」を突きつけられた。それにも気付かず、いつまでも他国に対してあれやこれやと「注文」をつけられると思っているのだろうか。(国) [朝鮮新報 2009.9.2] |