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春・夏・秋・冬

 朝鮮の自衛的な強硬策を「瀬戸際外交」と評し、6者会談を通じた対話の継続をもっともらしく求めてきた日本のメディア。いざ朝鮮が動き出すと、「弔問外交」「対話攻勢」などと騒ぎだす

▼日本政府の対応は相変わらずだ。李明博大統領と北側の特使弔問団の会談や米国のクリントン元大統領の訪朝など、朝鮮を取り巻く情勢が変わりつつあるのを受けて、置き去りにされないようにと必死だ。河村官房長官は24日の記者会見で、北南間の会談を評価する一方、「韓国の基本的な方針は変わっていない。引き続き米国や韓国と連携を密にすることが大事だ」と述べた

▼米国務省調整官が金剛山観光事業の再開や開城工業地区の活性化は「制裁」の対象ではないとわざわざ表明し、米特別代表の来月の訪朝が報じられるなど、朝米間は動きつつある。北南関係も離散家族再会のための赤十字会談の実施が決まるなど、今後の動きが注目される

▼そんな中でも日本政府は、「日本の対北朝鮮政策にとくに大きな影響はない。早く拉致問題の調査のやり直しを行うよう引き続き求めていく」(中曽根外相、25日)と、「対話と圧力」という名の強硬策を進めていくことを明らかにした。「北朝鮮の脅威」をマニフェストに掲げるほどの与党だけに別に驚くこともないが、危機感を煽って何を得ようとしているのだろうか

▼つまるところ、対朝鮮政策の青写真がないのだろう。日本のメディアは、他国の外交政策をうんぬんする前に、「先送り」「無策」の自国の外交政策を分析、検討してみてはどうか。(国)

[朝鮮新報 2009.8.26]