春・夏・秋・冬
混迷を極めていた日本の政治、とうとう麻生内閣は総選挙に追い込まれた。都議会など、与野党の対決となった一連の選挙で負けた与党がこの時期に総選挙せざるをえなくなるとは、素人目にも負け戦になるだろう事はわかる
▼混迷といえば、米国など対朝鮮圧力・包囲網を強めていると自賛する国際社会も同様だ。6者会談はもう存在しない、復帰などありえないと繰り返し朝鮮が公言しているにもかかわらず、6者会談の開催に言及する。徒労だが、それ以上の策がないのだろう。にもかかわらず、人工衛星をミサイル発射だと歪曲して主権国家の権利を踏みにじり制裁に踏み切ったのはなぜか、疑問は尽きない
▼クリントン米国務長官は、タイで開かれている東南アジア諸国連合地域フォーラムでの記者会見で、朝鮮が非核化すれば国交を樹立すると語った。何を今さらだ。6者会談を続けていれば、あらためて強調しなくとも国交樹立することになっていた。それを、濡れ衣を着せて主権を侵害し、6者会談をストップさせてしまったのは米国であり、追従する日本、南朝鮮だった。まさにお笑い
▼今回の総選挙不出馬を決めた河野衆院議長は在任期間を振り返って、参院選挙で与党が負けた時に安倍元首相が責任を取らなかったことが「政治の決定的な転換点だった」と指摘した。人間、判断を誤ると後々にまで禍根を残すということだ
▼付け加えれば、安倍という首相の登場は、朝・日関係、いや北東アジア関係までも歪にし、日本の政治を後退させてしまったと思う。「覆水盆に返らず」。(彦)
[朝鮮新報 2009.7.24]