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春・夏・秋・冬

 テレビ朝日の写真誤報問題が騒がれている。これまでも正体不明の「情報筋」や「亡命者」の怪しい情報を鵜呑みにした間違った報道があった。今回の騒動は、単なる偶発的な誤報ではなく、偏った報道姿勢が招いた必然的な結果である

▼同局は10日、「世界初入手」としてスクープ写真を紹介したが、すぐに間違いが指摘された。そして、その夜の報道番組でメインキャスターは「写真の信憑性に疑いが出ている以上、伝えられない」と頭を下げた

▼同局は情報源について「韓国当局の関係者」「韓国内の信頼できる人物」などと釈明を一転二転させた。南朝鮮の国家情報院関係者は「われわれはいっさい無関係だ」と言明。駐日大使館は同局に抗議文を送り訂正を求めた。こうして誤報騒動は局自体の信頼を失う結果となった

▼こうした誤報や偏向報道が氷山の一角にすぎないことは指摘するまでもない。朝鮮民族敵対罪、不法国境出入罪で起訴された米国人記者2人の有罪判決が確定したニュースを報じた8日夜の同番組で、メインキャスターはこれを「拉致している状態」と表現した。耳を疑った。米政府、家族らが謝罪の意を表明しているにもかかわらず、「拉致」と断定したのだ

▼翌日、同胞たちと話す過程でこの話題が持ち上がった。そのうちの一人は同番組に訂正を求めたが、受け流された。一同、憤慨していた。これまで放送されてきた「信憑性に疑いが出ている」数々の報道内容についてどう釈明するつもりか。まともな「報道」ができる「ステーション」になってほしいものだ。(天)

[朝鮮新報 2009.6.15]