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先日、市役所から6月2日を前後して、定額給付金を振り込むという通知が来た。当初は、不況により生活が苦しい人たちを救済する目的で始まった定額給付金だが、いつのまにか景気を刺激するためのものへと性格が変わり、閣僚ももらう、あるいはもらわないとメディアがこぞって報じていたのが、遠い昔のようだ ▼日本のメディアの「新しいもの好き」「横並び」は相変わらずだ。最近では、大学の教授を殺害した元教え子の報道から始まり、大学生によるショッキングな事件を連日報道している。とくにテレビはどこを見ても同じニュースだ。果たしてこんなにたくさんのメディアが必要なのかと思ってしまうほどだ ▼朝鮮の報道にしてもしかり。核実験を受けての国連安保理での「追加制裁決議案」に関する協議について逐一ご丁寧に報道している。メディアによって若干の温度差はあるものの、「北朝鮮=悪」だから「厳しい対応を」というベースは共通している ▼朝鮮関係の報道が、他のものよりたちが悪いのは、日本と南朝鮮のメディアが互いに報道しあう過程で増幅するということだ。中にはわい曲を超えてねつ造の域に達するものも多い。朝鮮外務省の談話がさらなる自衛的措置を講じると明らかにしたが、これを受けての「ミサイル云々」という日本と南朝鮮メディアの報道合戦は、常軌を逸しているとしか言いようがない ▼定額給付金の話に戻ると、振り込まれたという通知はまだ届いていない。残念だが、政治家が言うように、景気刺激のためにはたぶん使えないだろう。(国) [朝鮮新報 2009.6.3] |