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進歩・保守団体が共に統一教育事業の一翼を担ってきた南朝鮮の統一教育協議会(統教協)から4月30日、19の団体がいっせいに脱退した。当局による保守・御用化を目論んだ干渉に抗議してのことだ ▼1999年に制定された「統一教育支援法」に基づき、2000年12月に結成された同協議会は、進歩、保守団体が互いにバランスをとりつつ、政治性を最小限に抑え「均衡の取れた統一教育」を目指して活動してきた。同時に、進歩と保守の両勢力が互いの違いを認めながら、一つずつ信頼を築いていく「南南対話」の場でもあった ▼脱退した団体は同日発表した理由書で、政府の政策に対する見解の相違を組織から排除した統教協の態度は、「違いを認めることから始まる統一教育の基本精神をないがしろにするものだ」と指摘。「長い間蓄積されてきた統教協の対外的位相はもちろん、各団体間の信頼にもひびが入った」と強調した。そのうえで今後、「志を同じくする団体と共に、平和教育と統一教育の内容と経験を分かち合うネットワークを作り活動していく」としめくくった ▼発足当初から6.15、10.4宣言を否定してきた李明博政権。最近では、「南北共同宣言実践連帯」を「国家保安法」における「利敵団体」に規定するなど、反統一政策を露骨にしている。その一方で、国際社会に向けては北との「対話」「交流」を強調し、統一を望んでいるかのような立場をとっているように振舞っている ▼しかし、「わが民族同士」という統一の基本理念に基づかない限り、結局はパフォーマンスで終わる。(国) [朝鮮新報 2009.5.8] |