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春・夏・秋・冬

 方々で「メディア不信」を耳にする。一連の「ミサイル」報道と「制裁強化」を求める大合唱に、ある在日朝鮮人1世はこう嘆く。「新聞も読みたくないし、テレビもつけたくない。別に朝鮮に味方しろと言っていない。ただ、相手の主張に耳を傾けて公正に報道してほしいだけだ」

▼新潟国際情報大学の吉澤文寿准教授は講演で「朝鮮を袋叩きにして黙らせたいだけのように感じる」、広島市立大学広島平和研究所の浅井基文所長はネット上で「日本政府は今回の議長声明で朝鮮を懲らしめることができたと納得しているのかもしれない」と指摘、強硬姿勢を貫く日本政府やそれに追従するメディアの現状に憂慮を示す

▼米国の太平洋国際政策評議会のマイク・チノイ上級研究員はCNNに寄せたコメントで、「北朝鮮を懲らしめたり、行動を変えさせたりしようとして圧力や脅しを加えても逆効果であることは歴史が示している」と指摘、交渉の継続こそ解決につながると強調した

▼言うまでもなく、強硬姿勢に傾く日本の現状を憂慮する記者もいる。ただ、ある全国紙記者は「『ミサイル』とか『テポドン』といった言葉をつけないと記事が通らない」、地方紙記者は「決まり事を破れば取材現場から締め出されかねない」と漏らす

▼日本外務省は、6者会談の枠組みを維持するため「迎撃論議で北朝鮮を刺激しない」よう官邸に進言していたという。だが、麻生政権は「迎撃」準備を進め、打ち上げ後は国連に制裁決議を執拗に求めた。朝鮮の主張を握りつぶし、平和を乱す張本人だ。(天)

[朝鮮新報 2009.4.20]