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朝鮮が実験通信衛星「光明星2号」の打ち上げ準備を進めている。この衛星は国家の経済発展に必須的な通信、資源探査、気象予報などに使われる ▼こうした分野における衛星の利用は近年、拡大の一途をたどっており、今や衛星回線、通信なくしては日常生活が送れないほどになっている。「2012年に強盛大国の大門を開く」ことを宣布した朝鮮が衛星開発、利用に乗り出すのはその価値からしてごく当たり前の事だ ▼自らはその恩恵に浴していながら、意のままにならない他国がその開発、利用に着手すると、なんとうるさいことか。米・日・南朝鮮などそろって「国連決議違反」だとか「脅し」だとか、大合唱している ▼「国連決議」とは、2006年10月に朝鮮が行った核実験に際して採択した「1718号」を指す。その2項目目に「いかなる核実験または弾道ミサイルの発射もこれ以上、実施しないことを要求する」とある。むろん朝鮮はこの時、核拡散防止条約から脱退して何の拘束も受けない事、さらに米国の核脅威(先制攻撃)から国家主権を守るためのものだと反駁し決議を拒否した ▼今回、朝鮮は明確に実験通信衛星である事を事前公表した。米国などのいう安保理決議にも抵触しない。が、南朝鮮は「弾道ミサイルであれ人工衛星であれ決議違反」との暴論を展開し、米政府も「(ロケットと長距離ミサイルは)技術的に類似したもの」だから決議違反だという。こうした主張こそ、加盟国の主権尊重を掲げる国連憲章違反。非難を受けるべきは、本末転倒したこれらの国々だ。(彦) [朝鮮新報 2009.2.27] |