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第38回在日本朝鮮人バレーボール選手権 男女12チームが熱戦

来年は東京で開催 

 第38回在日本朝鮮人バレーボール選手権大会が11月28〜29日、大阪市立東淀川体育館と大阪朝鮮文化会館で行われた。今大会には、男子4チーム(東京、大阪、兵庫、朝鮮大学校)と女子8チーム(東京、東海、京都、大阪A、B、兵庫A、B、朝鮮大学校)が出場。2日間にわたって熱戦を繰り広げ、男子は大阪、女子は東海が優勝した。また、28日には在日本朝鮮人バレーボール協会の第7期定期総会も行われ、活動報告などが行われた。

「つなぐバレー」

男子優勝の大阪

2日間にわたって熱戦が繰り広げられた(写真は男子初日の大阪×朝大)

 男子は初日に4チーム総当たりのリーグ戦が行われた。リーグ戦では、昨年優勝した朝大が全勝し、大阪(2勝1敗)、東京(1勝2敗)と続いた。しかし、翌日の順位決定戦では、兵庫が東京をセットカウント2−1で下し3位となった。

 決勝では、若い選手とベテラン選手を活かし、相手の攻撃をブロックとレシーブで守りきった大阪が朝大をストレートで下し、2年ぶりの優勝に輝いた。

 大阪の池玲徹主将は、「昨年朝大に負けてから1年間、『つなぐバレー』を心がけて練習してきた結果が実った」と述べながら、「今後は連覇を目指したい。同時に日本の公式戦にも積極的に参加し、みんなが楽しめるようなチームを作っていきたい」と抱負を語った。

 攻守で活躍し大会MVPに輝いた諸政樹選手は、「初日の試合では相手の分析に主眼を置いた。決定力が不足している分、『つなぐバレー』をきっちりとできたことがよかった。今年で一線を退くベテラン選手たちに花道を作ってあげられたことがうれしい」と優勝の喜びをかみ締めた。

 河泰彦監督は日頃の練習の賜物だと述べながら、「前日のリーグ戦で朝大に一度負けたことで逆に開き直った。選手たちが信頼しあって、気持ちを一つにできた結果」だと喜んだ。

東海が初優勝

 女子は、2組に分かれてリーグ戦が行われた。A組からは東海と兵庫Aが、B組からは大阪AとBがそれぞれ勝ち進んだ。決勝では、金洋世選手を擁する東海が兵庫Aとの接戦を制して初優勝を飾った。

 東海は、愛知や岐阜などのチームを経て、より広い地域から有能な選手を集めて今大会に臨んだ。

 権香淑主将は、「他のチームと違い、地域が広いうえに結婚や育児などでメンバーも固定できない。週1回の練習でもフルメンバーがそろうことはほとんどないが、それぞれが地域のクラブチームでレベルアップを図っている」と話す。

 メンバーが固定できないことから、主将も毎年変わるそうだ。

 優勝を決めた選手たちは、「本当にうれしい。バレーボールを通じて同胞との出会いをさらに広げることができる」などと話す一方で、「こんなにまじめに集中して試合をしたのは初めて。最後はみんながエースに託そうと団結することができた」と冗談交じりに話した。

 一方、女子では京都が6年ぶりに参戦。京都朝鮮中高級学校バレー部が休部となり4年が経つ中、選手たちがもう一度バレーボールをやろうと集まったのがきっかけだ。

 11月22〜23日に行われた朝青体育祭には未経験者も含め2チームで出場したが、さらにレベルの高い試合をしたいと今大会に臨んだ。

 申蓮美主将は、「チームとして不足している点が多いということを実感した。でも、久しぶりにみんなと集まってプレーすることができて楽しかった」と述べながら、学校時代には一緒にプレーできなかった先輩や後輩と一緒になれたのもよかったと話した。

 そして、「来年も再来年も、もっと練習してまた出場したい」と抱負を語った。(李松鶴記者)

【大会成績】男子@大阪A朝大B兵庫、女子@東海A兵庫AB大阪A

[朝鮮新報 2009.12.9]