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蘇った往年のサッカー愛好家たち 広島に集い試合、交流深める

観客のため息を誘った華麗なプレー

得点を決めて喜ぶ選手たち

 各地の50〜60代が中心の同胞サッカー愛好家らが10月18日、広島青少年文化センターで交流と親ぼくを深めた。

 昨年7月、東日本地方に居住する60代の同胞らで結成された「高麗60」の金明植さん(70、在日本朝鮮人東京都蹴球協会顧問)が発起し、シニアチーム「広島高麗」の主催で行われた今大会では、在日朝鮮蹴球団(以下、中央蹴球団)と広島をはじめとする各地の地方蹴球団でかつて活躍した「名選手」たち、現在も日本のシニアチームで活躍する「現役選手」らが熱戦を繰り広げた。

 「高麗60」と「広島高麗」の間で行われた試合(20分3本)は、開始早々に「広島高麗」が先制点をあげ、「高麗60」も往年の名プレーで攻勢。結局試合は若手をうまく起用した「広島高麗」が3−1で勝利した。大会では元中央蹴球団メンバーらとその他の選手による試合も行われた。試合後、大会参加者らは温泉で疲れを癒した。

 今大会の発起人、金明植さんは中央蹴球団の創立草創期に団員として活躍。朝鮮大学校や東京朝鮮中高級学校でサッカー部の指導にもあたった。

 金さんは今年5月、広島で行われた日本のシニア大会に東京都代表として参加した際、新潟県代表で出場していた李達植さん(66、元中央蹴球団団員)、そして広島の同胞愛好家らと会った。

「高麗60」の選手たち

「広島高麗」の選手たち

 そのとき、金さんが50代、60代中心の同胞大会を始めたいと提起。同席した関係者は「眠っていた広島のサッカー愛好家が蘇る契機になるかもしれない」と賛同し、大会に向け練習を開始した。2人の同胞女性にマネージャーとして手伝ってもらうなど、力を入れた練習が行われていくたびに、ひとり、またひとりと愛好家が集ってきた。

 「広島高麗」選手らの多くは、今大会の参加を機に今後、地域の同胞行事にも積極的に参加してみたいと話している。

 安芸地域に居住する徐正九さん(53)は、広島蹴球団のOB。大会に向けて3カ月間、久しぶりにボールを蹴ったという。徐さんは大会と練習期間をこう振り返った。

 「サッカーは同胞どうしの親ぼくを深められる絶好のスポーツ。愛するサッカーが広島の同胞をつなげてくれた」

 大会関係者らは、来年東京での開催を視野に入れ今後、より多くの同胞愛好家の参加を募ろうと話し合っている。(李東浩記者)

[朝鮮新報 2009.11.4]