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東京中高で東京スポーツフェスタ2009 スポーツの魅力味わう

朝鮮学校生徒らがスポーツの魅力を体験(写真は朝鮮文化会館内で行われた芸術体操教室の様子)

 東京スポーツフェスタ2009(主催=同実行委員会)が7月4日、東京朝鮮中高級学校で行われ、朝鮮学校生徒や同胞ら2500余人が参加した。昨年に続き2度目の開催。

 フェスタ開幕式では、実行委員会の鄭煥炯委員長(在日本朝鮮人東京都体育協会副会長)、総連東京都本部の朴昌吉委員長があいさつ。サッカー朝鮮代表のW杯出場の話題にふれながら、フェスタを通じてスポーツの魅力を存分に味わってもらいたいなどと呼びかけた。

フェスタでは、各種目別の総連体育団による男女別のリレー、都内学校対抗運動会(リレー)が初中級部別に行われた。また、都下9種目の協会が指導するスポーツ教室がスタンプラリー形式で行われた。生徒らはさまざまなスポーツを体験し、有意義な一日を過ごした。各種目別協会などが設ける各種売店コーナーも好評だった。

この日、運動場では第39回朝・日親善サッカー大会が各カテゴリー別に行われた。

まずは興味を持つことから

朝・日親善サッカー大会

 在日本朝鮮人東京都体育協会、東京学生体育クラブ委員会、東京青商会の役員らで構成された東京スポーツフェスタ2009実行委員会は、東京中高学区制管下の初中級部生徒たちに、スポーツに興味をもってもらい、経験を積める場を提供しようと、今年もフェスタを開催した(7月4日、2500余人が参加)。

 フェスタは、都内朝鮮初中級学校でスポーツを活性化させ朝高における活躍の土台を築き、東京体協の強化にもつなげようという狙いもあった。フェスタは昨年に初開催し、3年に一度の開催を予定していた。しかし、都内の朝鮮学校側からは「ぜひまたやってもらいたい」という要望があった。東京体協に専従職員がいないことなどから、開催が不安視されたが、各種目別協会の理事長らは年始の会議で、「今年もやろう」と決心。仕事の合間をぬって実行委員としての役割を果たすため準備を重ねてきた。

盛り上がりを見せた都内学校対抗運動会の様子

  フェスタ当日は、各種目別協会や朝中高生が指導するサッカー、ラグビー、バスケットボール、バレーボール、新体操、ボクシング、卓球、柔道、囲碁の体験教室で大いに盛り上がった。生徒らは今回の特徴とも言えるスタンプラリー形式で各教室を周っていた。すべての種目教室を周ると賞品がもらえるため、生徒らは発奮していた。

 ボクシング教室で一生懸命にパンチを繰り出していた申智浩くん(東京朝鮮第2初級学校、初4)。「右のこぶしが痛むけど、ミット打ちはほんとうに面白かった。朝高ではボクシング部に入部してみようかな」と興味を示した。

 東京朝鮮第1初中級学校初級部4年生の康由蘭さん、高由奈さんは現代器楽部、舞踊部にそれぞれ属しているが、芸術体操教室を体験し、スポーツへの興味を駆り立てられたという。「フラフープができて面白かった。コーチ陣のオンニたちもほんとうに親切だった」と笑顔を見せた。

ボクシング教室

 一方、朝鮮文化会館前では、1時間にわたる芸術公演が催され、フェスタを鮮やかに彩った。スポーツ行事での芸術公演ということで、芸術サークルに所属する生徒らは、舞台に上がった東京中高の吹奏楽、合唱、舞踊、民族管弦楽の各部に熱い視線を注いでいた。

 運動場では、第39回朝・日親善サッカー大会が行われた。セレモニーでは在日本朝鮮人東京都蹴球協会の李在昊会長があいさつし、「フェスタは、朝・日の友好親善を育み、子どもたちにはスポーツの楽しさと夢を与える機会になっている」と述べた。

柔道教室

 同親善サッカー大会、U−11、12に分かれて行われた初級部部門では朝鮮学校選抜が荒川区選抜に1−1(U−11)、0−4(U−12)、中級部選抜はFC目黒との試合を3−1とした。同胞シニアチームの高麗SC50は与野シニア50に5−1。

 また、朝鮮大学校は日本大学との試合を2−2で引き分けた。試合に出場した朝大・安泰成主将(外国語学部4年)は、「同胞がたくさん集まる伝統ある大会で、勝てなかったことが悔しい。(朝大が所属する)関東2部リーグの後期がもうすぐ始まるが、前線からのプレスを生かしたアグレッシブなサッカーを見せて、同胞に力を与えていきたい」と語った。

 東京スポーツフェスタ2009は、未来の総連体育団を担っていく同胞生徒にとって大切な土台作りの場となっていくだろう。東京体協では今後も年中行事としてのスポーツイベントを協会内の要望を汲みながら開催していく方向だ。(李東浩記者)

[朝鮮新報 2009.7.10]