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W杯「連続出場の基盤作りを」 東アジアサッカー連盟・岡田武夫事務総長に聞く

 「朝鮮民主主義人民共和国代表が44年ぶりのW杯出場権獲得」−サッカー朝鮮男子代表がアジア地区最終予選グループBで2位となり、本大会出場を決めた18日(日本時間)以降、東アジアサッカー連盟はHP上で前述のような見出しで朝鮮代表が歓喜している写真などを掲載した。同連盟の岡田武夫事務総長に朝鮮代表への評価、今後の展望などを聞いた。

−朝鮮代表が44年ぶりにW杯出場を決めた。

岡田武夫事務総長

 連盟のメンバーである朝鮮代表が本大会への出場を決めたことは、非常にうれしいことだ。とくに朝鮮の属していたアジア地区最終予選グループBは、実に厳しいグループだったが、同グループを勝ち上がった力は大きい。

−アジア地区予選での朝鮮のたたかいぶりは。

 堅く守って数少ないチャンスを得点につなげていた。とくに、鄭大世、ホン・ヨンジョ選手を中心とした攻めが良かった。2選手は「試合を決める点をとれるFW」として、3次予選から最終予選にかけて互いの良い部分を引き出しあっていた。

−東アジア連盟に所属する3つの国がW杯本大会に出場する。

 02年に立ち上げた東アジア連盟の国々が切磋琢磨し、各国経費不要の東アジア選手権を03年から開催してきた。2年に一度行われる同選手権で、代表チーム同士が多くの試合を経験した。朝鮮が力をつけた要因のひとつに、同選手権への参加(05年大会から)をあげたい。2月といえば、朝鮮では非常に寒い時期だが、この時期に選手権の決勝が行われるのでチームの強化に貢献できたと自負している。朝鮮は海外チームとの試合を多く組み、たくさんの経験を積んでいた。

−朝鮮代表に何を期待するか。

 朝鮮は44年前のイングランド大会でベスト8になっているため、英国人記者の関心がとても高い。日本、韓国も含め朝鮮代表にも本大会での勝利が求められる。アジア人は背が低いが、短く回数の少ないパス回しでアフリカやヨーロッパ勢の守備を突破できるだろう。なによりも、朝鮮は今後も続けてW杯に出場できるような基盤を作ってもらいたい。

−在日選手について。

 アジアチャンピオンズリーグ(02年〜、略称ACL)を盛り上げようとアジア枠が創設され、09年から適用されている。

 しかし、ほとんどが韓国人選手で、在日選手が恩恵を受けていない。在日選手が鄭大世、安英学選手に倣って、活躍してもらいたい。Jリーグなど各国のリーグでプレーすることが、代表に呼ばれる手順だということを肝に銘じ、在日選手にがんばってもらいたい。(朝鮮代表を志す選手にとって)W杯は、手の届く位置にある。(李東浩記者)

[朝鮮新報 2009.7.1]