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ポジャギ展「島崎昭子と仲間達V」 ポジャギで広がる交流の輪

木漏れ日に透けるポジャギは、来場者から「布のステンドグラス」と称された

 東京・港区青山にある蔦サロンで5月27日〜6月1日、「ポジャギ展 島崎昭子と仲間達V」が開かれた。3年ぶり3回目となる同展には、ポジャギ作家・島崎昭子氏と受講生らの作品、小物雑貨などおよそ100点が展示され、連日多くの人々でにぎわった。

 今回の出展者の、約半分は在日同胞。いずれも「島崎氏の作品に魅せられたことがポジャギを習い始めたきっかけ」と話す。

 衣服や使い古したチマ・チョゴリの端布をつないで作るポジャギは、古くから朝鮮民族の暮らしの中から育まれ、日常のさまざまな場面で親しまれてきた。

 島崎氏はそんなポジャギを、日本の古布を用いて作っている。作品は「斬新でもあり清楚でもあり、とても美しい。時の中で忘れさられた古布がとたんに息を吹き返す」と、ある同胞女性はその魅力を語る。

 今回、会場となったのは純和風の民家を改装したギャラリー。壁一面には丹念にはぎ合された青や白、藍色や柿色、浅黄色など色とりどりの作品が並ぶ。隅々に設置された間接照明と窓から射す木漏れ日に透けるポジャギは、来場者から「布のステンドグラス」と称され好評を博した。

連日、たくさんの在日同胞、日本の人々が会場を訪れた

 また、会場のいたるところには、ポジャギとともに山法師やモクラン(大山蓮華)などのめずらしい花々が飾られ、ポジャギの持つ生命力と、花の可憐さが互いを引き立てあう趣ある空間が演出された。

 この日訪れた50代の日本人女性は「作品には朝鮮文化の華やかさと、日本文化の奥ゆかしさが融合されていた。朝鮮文化にとても興味を持った」と話した。

 定期的に行われている展覧会では毎回多くの在日同胞と日本の人達が交流し、親ぼくを深めてきた。

 「民族の垣根を越えた交流を実現させてくれたのがポジャギ。これからも多くの人にその魅力を伝えていきたい」と島崎氏は語った。(周未來記者)

[朝鮮新報 2009.6.5]