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第31回在日朝鮮学生「コッソンイ」作文コンクール 1等13編、入選75編、892編の応募作品

朝鮮語でのびのび表現

今年もたくさんの作品が寄せられた

 朝鮮学校に通う児童・生徒を対象に、1978年から毎年行われている「꽃송이(花房)」作文コンクール(主催=朝鮮新報社・以下、「コッソンイ」)の入選作品75編が決まった。

 朝鮮民主主義人民共和国建国30周年を記念してスタートした、在日朝鮮学生たちの唯一の朝鮮語の作文コンクール。その第1世代はすでに親となり、現在ではその子どもたちが「コッソンイ」の主役となっている。

 共和国建国60周年を記念して行われた今回の「コッソンイ」には、日本各地の朝鮮学校から、散文547編、韻文345編、合計892編の応募作品が寄せられた。

 1.2次の審査を通過して最終審査に残った233編の作品は、初級部散文部門、中高級部散文部門、初中高級部韻文部門の審査委員らによって審査された結果、1等13編(散文8編、韻文5編)を含む散文42編、韻文35編、合計75編が入選作品に選ばれた。

 初級部散文部門では、家族団らんの楽しい様子を描いた「のどじまん」(埼玉初中・初3・孫蒼伊)、少年団入団への期待と不安を綴った「合同少年団入団式」(東京第6初級・4年・権由奈)、朝鮮学校に通う喜びを力強く表現した「楽しい往復1000回」(東京第9初級・5年・金基英)、4度の手術を経験する中で感じた友だちと先生への感謝の気持ちを綴った「1年間の入院生活」(西播初中・初6・全澤得)などが選ばれた。

 中高級部散文部門では、朝鮮学校の歴史の先生になりたいとの夢を描いた「私の夢と希望をかなえたい」(千葉初中・中1・梁昌樹)、06年の滋賀朝鮮初中級学校への強制捜索とその後の出来事を綴った「その日」(京都中高・中2・朴淳姫)、「朝鮮学校だけで学べるもの」を生活体験の中で一つずつ見つけ出した「なぞなぞ」(東大阪中級・3年・玄美理)、祖国訪問の思い出を綴った「銀色の腕時計」(東北初中高・高3・趙顯明)が高い評価を得た。

 また韻文部門では、3年後に新校舎で学ぶ後輩たちを思い、旧校舎に込められた祖父母や父母たちの真心を詠った「3年後の下級生たちへ」(東京第2初級・5年・金希英)をはじめ、短い詩行と単語の選択で軽快なリズムを織り成した「大の仲良し」(千葉初中・中1・黄智成)、緊迫感あふれる表現で劇的な勝利を描いた「PK戦」(群馬初中・中2・卞貴将)、運動会をオリンピックにたとえ、遠方から参加した「同胞学父母国」など選手団の特徴を楽しく伝えた「東北オリンピック」(東北初中高・中3・鄭浬好)、朝高女子ボクシングの勝利によって共和国建国60周年を祝った少女の姿を描いた「あざとユニホーム」(大阪朝高・高3・玄理砂)などの意欲作が選ばれた。

 1等作品は、入賞者の声、講評とともに本紙で随時紹介する。その他の作品は入選作品集「コッソンイ第31集」(学友書房刊)に収録される。

[朝鮮新報 2009.1.7]