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〈論調〉 米国の核兵器撤収を要求

 報道によると、冷戦時代に米国が西欧諸国に配備した核兵器(水素爆弾)は200余個に達する。

 西欧諸国への米国の核兵器配備は、軍縮に進む現代の大勢に全面的に反する。冷戦終息後に米国は、部分的な武力削減措置を講じるとした。

 米国が真に核軍縮の立場に立っているなら当然、西欧と世界の各地域に配備した核兵器を撤収する措置を講じるべきであった。しかし米国は、核兵器を現地にそのまま備蓄して自分らの核戦略をさらに強化した。

 米国のオバマ大統領は、「核なき世界」の建設を提唱している。核兵器のない世界の建設は言葉では実現されない。実践行動が伴わなければならない。現在、世界的な核軍備競争が激化しているのは、米国の核政策が招いた結果である。

 世界的に核の脅威と核戦争の危険が最も大きい地域は朝鮮半島である。

 米国は、南朝鮮に1千余個の核兵器を配備している。沖縄、グアム島など、朝鮮半島を取り囲む米軍事基地にも数多くの核兵器が展開されている。

 米国の好戦勢力が朝鮮のありもしない「脅威」説を流布しているのは、南朝鮮とその周辺地域に核兵器をはじめ侵略武力をより多く前進配備して不意に朝鮮に反対する核戦争を挑発するためである。

 米国は、核問題の取り扱いで二重基準政策を実施し核拡散を助長している。世界的な核の脅威と拡散の張本人である米国の二重基準政策はどこにも通じない。

 朝鮮半島の非核化は朝鮮の一貫した立場である。問題は米国の態度にかかっている。米国は、自らの「核なき世界」を建設するという公約が空言でないことを世界に実践行動で示すべきである。(労働新聞16日付論評)

[朝鮮新報 2009.12.23]