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〈論調〉 米の新冷戦政策

 米国の16の情報機関を統括している米国家情報局が9月15日、「2009国家情報戦略報告書」を作成し、発表した。

 「報告書」で米国家情報局は、朝鮮と中国、ロシア、イランの4カ国を米国の利益に挑戦する能力がある敵対国家に指定し、当該国に対する情報活動の強化と「脅威」除去に積極的に取り掛かる必要性を強調した。

 今回、米国が「国家情報戦略報告書」を通じて朝鮮を自国の安保に「脅威」を与える「危険国家」に指定しその「能力除去」に触れたことについて問題視せざるを得ない。

 米国が大々的に騒ぎ立てている朝鮮の「大量破壊兵器関連計画」なるものは、自分たちの対朝鮮敵視政策を実現するためにつくり上げた虚構にすぎない。

 最近、米国が極東地域に位置した国々に対して「脅威」をしきりに唱えているのは何らかの脅威を感じているからではなく、この地域における戦略的覇権に大きな関心を寄せているからである。現在、同地域に位置する国々は政治、経済、軍事的に急速な発展を遂げており、これは世界の政治力学の構図に新たな変化をもたらしている。これに極度の不安を感じた米国は、同地域の情勢を人為的に悪化させることにより、中国とロシアをけん制して自分たちの軍事戦略的覇権を保証しようとしている。

 米国の対アジア戦略を一言で総括すれば、結局、新冷戦政策であると表現できる。

 米国が軍事的対決政策を執拗に追求しており、それを対朝鮮政策にそのまま適用しようとしているこんにちの現実は、朝鮮の核抑止力強化措置が朝鮮半島の平和と安全を保証する強力な手段であるということの直接的反証となる。

 米国の増大する軍事的圧力と脅威が持続している状況で朝鮮が核抑止力強化の道へ進むのは疑いない。(民主朝鮮9月29日付論評)

[朝鮮新報 2009.10.2]