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ロシア外相が朝鮮を訪問 朝ロ関係、安保理「声明」後の情勢協議

制裁反対の立場を再確認

最高人民会議常任委員会の金永南委員長(写真左)を万寿台議事堂に表敬訪問するラブロフ外相(4月24日) [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 ロシアのセルゲイ・V・ラブロフ外相が4月23〜24日、朝鮮を訪問した。ロシア外相の訪問は、朝鮮が4月5日に人工衛星を打ち上げてから初の外国要人の訪朝となった。ラブロフ外相は23日、朴宜春外相と会談を行った。また24日には、最高人民会議常任委員会の金永南委員長を万寿台議事堂に表敬訪問し、金正日総書記宛のメドベージェフ大統領の親書を手渡した。

 朝鮮外務省は24日、朝鮮中央通信社記者の質問に答え、ラブロフ外相の訪朝の内容について明らかにした。

 それによると、ロシア外相の訪朝は、昨年末、両国外務省間で結ばれた合意にしたがって、両国の経済・文化協力に関する協定締結60周年にあたる今年を記念する交流活動の一環として実現した。

 一連の会談では「朝ロ両国間の伝統的な親善・協力関係をいっそう拡大、発展させることに関する問題」が話し合われた。

 また、両国は「朝鮮の平和目的の人工衛星打ち上げを非難した国連安全保障理事会の議長声明採択によって醸成された情勢」についても論議した。

 朝ロ双方は衛星打ち上げがそれぞれの国の自主的権利ということを認めた。

 外務省スポークスマンは、会談でロシア側が「朝鮮に対する国連制裁に反対するという立場を再確認した」と明らかにした。

 また、「ロシア側が6者会談がこれ以上必要なくなったという朝鮮側の立場に留意した」とも伝えた。

 ラブロフ外相は平壌訪問を終えたあと、24日南朝鮮に入り、柳明桓外交通商相とソウルで会談した。

 会談後の記者会見でラブロフ外相は、「関係国が冷静な態度で問題解決を図る必要がある」と指摘。さらに朝鮮に対する制裁は「非建設的だ」とあらためて反対の立場を強調した。

 ラブロフ外相の訪朝期間には、会談のほかにも朝ロ両国政府間の2009−2010年度文化・科学交流計画書が平壌で調印(23日)された。

 また、平壌外国語大学に新設されたロシア語センターの開館式が24日、両国関係者の出席のもとで行われた。

 朝鮮政府が主催する外相一行歓迎宴会も23日、万寿台議事堂で催された。

 朴宜春外相は演説で、ロシア人民が世界的な金融危機のなかで国の全般的な安定と経済の発展を維持し、対外的地位を高めるために努力していることに言及した。

 また、朝ロ友好・協力関係が両国の首脳が署名した共同文書と国家間の条約の精神にのっとって強化、発展するものとの確信を表明した。

 ラブロフ外相も、朝鮮との関係を発展させるロシアの確固たる立場は2000年に調印された両国の友好・善隣および協力に関する条約に反映されていると指摘した。

 そして、両国の首脳が署名した共同文書はロ朝関係の発展を推し進めたと述べ、朝鮮人民が新たな前進を遂げることを願うと強調した。(相)

[朝鮮新報 2009.4.28]