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〈論調〉 MDに固執する理由

 米国がミサイル防衛(MD)システムの完成に執着している。外信によると、5月末までにMDシステムの性能試験を終える目標のもと、その実行段階に入ったという。

 問題は、なぜ米国が5月末までという期限まで定めて迎撃システムの性能試験を終える、不足点を正すなどと大騒ぎしているのかである。

 それは、ともすればMDシステム創設による世界制覇戦略がめちゃくちゃになる懸念が提起されている事情と関連する。

 専門家は、もし米国が「敵対国」に先制攻撃をする場合、相手国からの報復攻撃に対して自国とその同盟国の安全を100%保証することに確信を持てないでいる。

 米国政界の一角では特別に効果もないし、政治的、外交的な紛糾の原因を生むMDシステムを引き続き推し進める必要はないとの声が出ている。

 とりわけ、現在米国が深刻な経済危機、金融危機に陥っている状況で、つまらないことに資金を浪費してはならないとの主張まで出ている。

 それで、あわてふためいた米国の軍事対外政策作成者が、迎撃システムの不合理な点を正す、迎撃能力と性能を完備するなどと大騒ぎしているのである。

 これは、米国が国際舞台で軍事的対決状態を解消して国際緊張状態の緩和を実現する政治的意志がなく、冷戦時代の対決路線を追求していることを自らさらけ出したものである。(民主朝鮮13日付論評)

[朝鮮新報 2009.3.19]