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〈論調〉 米国は人権擁護を口にする資格ない

 自ら「人権の裁判官」の帽子をかぶった米国は、ともすると他国の「人権問題」に口出しし、「訓示」をりっぱに行う。

 しかし、米国は人権について口出しする立場にない国である。米国は、人権蹂躙の「チャンピオン」である。実例はいくらでもある。

 最近、米当局者がグアンタナモ米海軍基地の収容所での米軍の拷問蛮行と関連した証拠を隠滅するよう英国に強迫した。米国は、グアンタナモ米海軍基地の収容所に投獄されている英国人が英国の高等裁判所に自身が拷問を受けたことについて起訴するや、収容者が主張する証拠を隠滅するよう英国に要求したのである。

 米国が「盟友」であると言う英国の体面はそっちのけで無礼な強迫を突きつけたのを見ると、かなり気掛かりでうろたえているようである。

 米国が人権蹂躙の元凶であるのは周知の事実である。そのことは、アムネスティ・インターナショナルがこの40余年間、世界的にもっとも重大な5大人権蹂躙状況を記録した国の一番目に米国を選んだことでもわかる。

 他国の自主権と尊厳を無残に踏みにじり、女性や子どもにまでミサイルや爆弾をためらいなく浴びせる侵略者、国家テロの主犯もやはり米国である。

 イラク戦争では多くの罪のない人が命を失ったり、障害をもつことになったりした。イラク戦争は終わったが、イラク人民に対する米占領軍の弾圧と殺りくは今も続いている。

 米国の誤った態度は、彼らが念仏のように唱える「人権擁護」うんぬんの虚偽性を如実に現している。

 米国は、欺まん的な「人権擁護」で人権蹂躙の元凶としての自国の罪悪と正体を隠ぺいしようと無駄な苦労をするのではなく、まず自国の人権問題を包み隠さず明らかにして世界の厳正な裁きを受けなければならない。(労働新聞4日付論評)

[朝鮮新報 2009.3.11]