南で市民たちが連日抗議デモ 竜山事件 「李政権による虐殺」 |
ソウル・竜山再開発地域で1月20日、立ち退きに反対し立てこもっていた住民と強制鎮圧を行った警官との間で衝突が起こり、6人の死者が出た。 ソウル中央地検は22日、事件発生当時に見張り台の中にいた住民らが持っていた火炎瓶により見張り台に火がつき、死者が出たとする捜査結果を発表。住民ら6人について、特殊公務執行妨害致死傷などの容疑で拘束令状を請求した。
この事件と関連して南朝鮮では、李明博政権と警察当局に対する市民らの反発の声が高まっている。 参与民主社会市民連帯(参与連帯)は20日、警察による人権侵害行為を徹底して調査してほしいと、国家人権委員会に緊急陳情書を提出。参与連帯は「権力の手先に転落した検察と警察の調査結果を信用することはできない。独立・客観的な人権委が調査すべきだ」と主張した。 500あまりの市民団体で構成される市民社会団体連帯会議は21日、ソウル・竜山の現場で記者会見を行い、警察当局が特攻隊を投入し住民のろう城闘争を強制鎮圧したことについて非難。「正確な真相調査が行われない場合、現政権は国民の強い抵抗にあうだろう」と警告した。 一方、民主労働党、進歩新党、民主労総、韓国進歩連帯など100あまりの団体は同日、事件の真相調査などに向けた「李明博政権の竜山撤去民殺人鎮圧対策委員会」(対策委)を発足させた。記者会見で李明博政権の退陣と責任者の処罰などを求め、同事件を「李明博政権による虐殺」だと強く非難した。 対策委は20日から連日、犠牲者を追悼する集会を行っている。23日にはソウル駅で「第1回汎国民大会」を開催し、3500人あまりが参加した。31日には清渓川広場でさらに大規模な集会を行う予定だという。 「強硬統治が原因」 インターネット新聞統一ニュースによると、同事件と関連した世論調査の結果、大多数の南朝鮮市民が事件の原因について「李明博政権の強硬統治によるもの」との見方を示していることが明らかになった。 南朝鮮の社会動向研究所は22日、成人男女1000人に調査を実施。「今回の事件の本質的な原因を李大統領の強硬統治によるものとみるか」との質問に67.8%が肯定した。とくに57.2%が李大統領が謝罪すべきだと答え、その必要はないという回答は35.3%にとどまった。 また、「今回の事件についてどちらに大きな責任があるのか」との質問に30.8%が住民だと答えたのに対し、59.5%が警察だと答えた。 [朝鮮新報 2009.1.30] |