top_rogo.gif (16396 bytes)

朝鮮で新型インフル発生 状況の把握と監視を強化

学校など7日から休みに

 【平壌発=姜イルク記者】朝鮮中央通信は9日、保健省が把握したデータを引用しながら、朝鮮の一部の地域で新型インフルエンザが発生したと報じた。

 それによると、新義州と平壌で9人の感染者が確認されたという。

 現在、国家非常防疫委員会では新型インフルエンザの感染拡大を防ぐため、実態の把握と監視活動をさらに強化している。

 5日、平壌では中央レベルの病院から地域住民の健康問題を扱う各洞の診療所にいたるすべての医療関係者を対象にした講習が、区域別にいっせいに行われた。

 講習では、新型インフルエンザの感染やカゼの症状を把握すれば、即座に防疫委員会に通報することが強調された。また、症状のある患者は病院や自宅に隔離させ、医学的な監視を徹底的に行うよう対策が講じられた。

 新型インフルエンザの感染拡大を防止するため、平壌市内のすべての幼稚園、小・中学校、大学が今月7日から休みに入った。例年であれば冬休みは12月末から始まる。

平壌ホテルでも対策

 在日同胞が宿泊する平壌ホテルでも新型インフルエンザ対策を講じている。

 同ホテルに勤務する医師ハン・スンオクさん(47)も5日、中区域で行われた講習に参加した。

 ハンさんは、その日から速やかにホテルの従業員たちを対象に「衛生宣伝活動」を行った。新型インフルエンザに対する正しい認識を持つことについて繰り返し強調し、従業員と宿泊者の中で症状が把握されればすぐに報告するよう促した。

 同ホテルに常駐している平壌親善病院の医師と看護婦たちも警戒を強めている。

 ハンさんによると、9日現在、ホテルの従業員と宿泊者の中に感染者はいないという。5日に行われた講習でも、中区域での被害はないことが伝えられた。

 宿泊者の中で新型インフルエンザの症状が出れば、病院に隔離し、治療を受けることになっている。

 ホテルでは各部屋に対する消毒がいっせいに行われた。従業員たちを対象に、免疫力の強化と消毒のためにニンニクなどで作ったジュースを飲み、一日3回以上消毒薬でうがいすることが義務化された。

 ホテル内のレストランでは、免疫と殺菌作用があるとされるよもぎ茶が宿泊者らにふるまわれている。

[朝鮮新報 2009.12.11]