金正日総書記 中国国防相と会見 「友好関係、引き続き強化を」 |
金正日総書記は11月25日、中国の梁光烈国務委員兼国防相と平壌で会見した。朝鮮中央通信によると、梁光烈国防相は中国共産党総書記で中央軍事委員会主席である胡錦濤国家主席のあいさつを総書記に伝えた。 総書記はこれに謝意を表し、胡主席への自身のあいさつを伝えた後、梁国防相と温かく友好的な雰囲気の中で談話を交わした。 会見には朝鮮国防委員会副委員長である金永春人民武力部長(朝鮮人民軍次帥)、姜錫柱第1外務次官、劉暁明駐朝中国大使、孫延風大使館付国防武官が同席した。 両国軍部の協力拡大 中国国防相の訪朝は2000年以降、今回で3回目。2000年10月に遅浩田氏が、06年4月に曹剛川氏がそれぞれ訪朝している。 総書記は2000年に遅浩田国防相と会見しており、今回が中国国防相と9年ぶりの会見となった。 また、総書記が中国の要人と会ったのは今年4回目。1月23日に王家瑞・中国共産党対外連絡部長、9月18日に胡錦濤国家主席の特使である戴秉国国務委員、10月5日には「朝中友好の年」閉幕式に参加するため平壌を訪れた温家宝首相と会見した。 中国共産党機関紙の人民日報電子版によると、総書記は梁国防相との会見の席上、朝中の友情は先代の指導者が築き上げ、後世に残した貴重な財産であり、歴史の試練に耐え抜いてきた強固なものだと指摘。両国が今年、朝中友好年を慶祝したことに言及し、双方が今後も友好関係を全面的に強化することを希望すると述べた。さらには、朝中両国の軍部が引き続き交流や協力を強化し、友好関係を発展させるために新たな努力を払っていくことを希望すると述べた。 一方、梁国防相も「朝鮮側とともに両国の友好・協力の拡大・深化に務め、両国人民に幸福をもたらし、東北アジア、さらには世界の平和と安定のために積極的に努力していきたい」と述べた。
朝中国防相会談
梁光烈国防相は11月22日から26日まで滞在した。 中国人民解放軍瀋陽軍区政治委員の黄献中上将、済南軍区副司令員の馮兆挙中将、南京軍区副司令員兼海軍東海艦隊司令員の徐洪猛海軍中将、同軍区副司令員兼軍区空軍司令員の江建曽空軍中将、軍総政治部組織部長の柴紹良少将、総参謀部作戦部副部長の王津少将、国防部外事弁公室副主任の賈暁寧少将らが国防相に随行した。 24日、金人民武力部長と梁光烈国防相との会談が平壌で行われた。 会談で双方は、両国軍隊の友好協力関係を発展させる問題と共通の関心事となる一連の問題について意見を交わした。 人民日報電子版によると、梁国防相は「中朝両軍関係は両国関係を構成する重要な一部」だとし、「新たな情勢の下、緊密な往来を進め、交流・協力を強化し、両国の善隣友好協力関係の踏み込んだ発展を推し進めていきたい」と述べた。また、朝鮮半島問題における中国政府の立場を再確認するとともに、地域の平和・安定を維持するために朝鮮側とともに努力する意向を表明した。 一方、金人民武力部長は両国・両軍の友好協力関係を絶え間なく高い段階へ押し上げるべく、中国側とともに努力すると述べた。
梁国防相は会談後の記者会見で、中朝友好は永遠であり、代を継いでそれを強化、発展させることは、両国人民の願いであると述べた。また、両国指導者の深い関心の下に中朝友好・協力関係は絶えず強化、発展していると強調した。
人民武力部は中国国防相のために22日、宴会を催した。 金人民武力部長は演説で、中国国防相の今回の訪朝は両国軍隊の友好関係の発展を促進させる重要なきっかけになると述べた。さらに、朝中友好を変わりなく強化、発展させていくのは朝鮮側の確固たる立場であると強調した。 朝鮮側の歓待に謝意を表した梁国防相は、今から50余年前に中国人民志願軍兵士として朝鮮に滞在した経験について話し、それを通じて「血潮で結ばれた中朝友好関係を直接体験した」と述べた。また、友好協力関係が両国の社会主義建設を積極的に推し進め、地域の平和と安定を守り抜くうえで寄与したことに言及した。 梁国防相一行は23日、平壌の赤星劇場で功勲国家合唱団の公演を鑑賞。24日には大城山革命烈士陵と友誼塔、平安南道檜倉郡にある中国人民志願軍烈士の墓にそれぞれ花輪を献じ、志願軍司令部跡を参観した。 [朝鮮新報 2009.11.30] |