「100日戦闘」 工業生産1.3倍成長 「熙川速度」を強調 |
経済と人民生活の水準を引き上げ、金日成主席生誕100周年を迎える2012年に「強盛大国の大門を開く」という構想を打ち出した朝鮮では現在、「100日戦闘」が繰り広げられている。経済分野での生産性を高めることに重点が置かれたこのキャンペーンは、4月から9月にかけて行われた「150日戦闘」に続くもの。09年を締めくくる国を挙げての一大キャンペーンで収めた各分野での成果が伝えられており、「熙川速度」が強調されている。
各分野で増産
17日発朝鮮中央通信によると、9月下旬の「100日戦闘」開始から50日間で全国的な工業生産が昨年の同期間に比べて1.3倍に成長した。 同通信はこの間に収められた成果の過程を「新たな千里馬速度、『熙川速度』」だと指摘し、「強盛大国の大門をたたく誇らしい成果が達成された」と評価した。 「100日戦闘」期間に達成した成果として、2006年に着工し、今年9月29日に竣工式を行ったミル平野水路(黄海北道)を筆頭に、金津江旧倉青年発電所(咸鏡南道)、大興青年1号発電所(平安南道大興郡)、徳池江6号発電所(咸鏡南道水洞区)の中・小型発電所、大同江食料工場、養豚工場、2.8ビナロン連合企業所(咸鏡南道)の染料・農薬生産区域の建設、万寿台通りの住宅群などを挙げた。 一方、金属、電力、石炭などの工業部門をはじめとする各部門の成果にも言及した。 金属部門では、千里馬製鋼連合企業所(平安南道)でこの間、鋼鉄とチュチェ鉄(国産原料を用いて独自の工程で生産された鉄)の生産計画を達成。保山製鉄所(千里馬製鋼連合企業所傘下)では、回転炉の稼働率を高めてチュチェ鉄を増産した。 載寧(黄海南道)、殷栗(同)の両鉱山では、採掘および運搬設備の稼働率を高め、多量集積、多量処理のための採掘場を整備し、生産を拡大した。両鉱山の鉄鉱石生産計画の遂行率は50日間で110%ラインに達した。また、50日間の貨物計画は昨年の実績を15%上回った。
鉄道省と各鉄道局では、一元的な指令・指揮システムを導入、専用列車編成などによって熙川発電所建設場(慈江道)と金属、石炭工業をはじめ、重要部門に対する輸送を円滑に行った。
端川地区(咸鏡南道)鉱業総局傘下の鉱山でも成果を拡大した。 剣徳鉱業連合企業所(咸鏡南道)と大興青年英雄鉱山(同)、竜陽鉱山(同)での鉱物生産が拡大した。 機械工業部門では、電気機械工業管理局をはじめ多くの企業所、工場が年間計画を早期遂行した。 竜城(咸鏡南道)、楽元(平安北道)の両機械連合企業所、大安重機械連合企業所(平安南道)、勝利自動車連合企業所(同)、金星トラクター工場(同)、平壌326電線工場をはじめ、金正日総書記が現地指導した企業所、工場で増産の成果が報告された。 電子工業省傘下の労働者、技術者は、各種電子計器、機具類の生産で成果を収めた。 採掘機械工業指導局では、計画の1.2倍の生産を達成した。 化学工業部門でも前進が遂げられた。 興南肥料連合企業所(咸鏡南道)、南興青年化学連合企業所(平安南道)をはじめとする工場、企業所が大規模なプロジェクト工事で前進を遂げ、さまざまな化学製品生産で実績を上げた。 熙川発電所(慈江道)をはじめ、白頭山先軍青年発電所、礼成江発電所(黄海北道)などの大規模水力発電所の建設も進み、セメント生産が昨年同期比で1.8倍に増えるなど、建設建材工業省でも実績を上げた。 目標達成の展望開く 朝鮮中央通信社は16日、熙川発電所建設に関する詳報を発表した。 今年、建設に着工した同発電所は、朝鮮でこの20余年間に建設された発電所のうち、規模も工事量ももっとも大きい。これまでの経験から10年以上かかるとされる工期を2012年までの3年以内に完成させるとの目標が掲げられている。 現場では、以前は数年かかったダムの基礎工事が5カ月間で基本的に終わり、コンクリート施工の打設速度は6倍以上に上がった。 全国各地から熙川に集まった建設者らのこのような成果は、「熙川速度」と命名された。そして「100日戦闘」が展開されている現在、全国が「熙川速度」のレベルで経済建設を推進することが強調されている。 朝鮮中央通信は、10月末までに今年の建設計画が工事費ベースで5%超過遂行される成果が収められたことに言及。また、年内に仮排水路の形成とダムの基礎工事が完了し築堤に入ったことにより、期日内に工事を終える展望が開かれたと伝えた。 さらに、建設に3年を要するとされた都陽嶺(標高1500メートル)の道路建設が、わずか12日目に終わった事実に言及し、「伝説のような奇跡が起きた」とも伝えた。 朝鮮中央通信は、このような「熙川速度」をもたらした要因のひとつとして、「先進科学と技術の導入」を挙げている。 今回の建設にあたり、国家科学院、金日成総合大学、金策工業総合大学、人民大学習堂、平壌建設建材大学、中央電力設計研究所をはじめとする科学、教育機関による強力な技術チームが編成された。(呉陽希記者) [朝鮮新報 2009.11.27] |