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三日浦特産物商店 年中無休24時間営業

 【平壌発=呉陽希記者】100%国産の原料で加工食品を製造する三日浦特産物工場の直売店、三日浦特産物商店(平壌市大同江区域)の「カップ冷麺」(インスタント冷麺)が平壌市民に人気だ。

電話注文も

朝鮮特産物総合記念セットについて説明する販売員

 同商店は今年2月にオープンした。店でもっとも人気のある「カップ冷麺」は現在、一日平均1千個を売り上げている。

 朝鮮では入院患者を見舞うとき麺類を持参することが多々ある。「カップ冷麺」は、同商店周辺に金萬有病院、平壌産院などの大病院があることから面会用に一食ずつ包装してみてはという従業員のアイデアから誕生した。

 最近では個人だけでなく企業所から数十個単位の電話注文もくるという。

 耐水性のある紙容器に入った「カップ冷麺」は、茹でた麺を入れてその上にゆで卵、キュウリ、梨、豚肉、とり肉、薬味、カラシがのっている。スープは別途ビニールに密封されていて、食べる直前に注ぐ。麺には小麦粉、トウモロコシ、ニラ、ジャガイモの4種類がある。

 人気の理由は商品の利便性だけではない。商店が24時間年中無休で運営されているところにもある。朝鮮でこのような営業形態をとる小売店は珍しい。

 キム・ポンヒ支配人(48)は「当初は、果たして客が来るのだろうかと半信半疑だった。いざ営業してみると、真夜中にもさまざまな人びとが訪れる」と意外な反響に驚いている。

 支配人によると夜間の売れ筋は麺類、酒、ビールなど。とくに4月から「150日戦闘」が始まったことで、夜食を求める客が増えた結果「カップ冷麺」の売り上げが伸びた。

工場直売価格

一番人気の「カップ冷麺」

 同商店には、海外同胞や外国観光客もたくさん訪れている。

 朝鮮土産の購入に訪れる外国人には酒、蜂蜜、仁丹、ガム、タバコなどの朝鮮特産物総合記念セットやキキョウ、ツルニンジン、ゼンマイ、ワラビ、ミツバヒカゲゼリなど9種類の乾物山菜セットが人気だという。

 キム支配人によると、同店は卸値で販売しているため他の小売店に比べ価格が少々安い。

 一方、キム支配人は朝鮮の多くの消費者が、輸入食品の安全性について憂慮していると明かす。「当店に来ると安心するという客は多い。公害のない自然環境で育った国産の原料をもとに製造した当社の製品が人々に安堵感を与えているのだろう」。

 商店内部はビール、マッコルリをはじめとする飲料類とアイスクリーム、麺類などの冷蔵品コーナーが一区画を占めている。中央には五穀、乾物山菜、ドライフルーツ、油類などと酒類が陣列されている。また他のコーナーではお茶類、蜂蜜、薬などを販売している。

 商店には360種類の商品が陣列されているが、「人気のない商品はない」と支配人は自信たっぷりに話す。

 開店当時、外注していたパンとアイスクリームも現在では工場に生産ラインを整えて製造を始めた。

[朝鮮新報 2009.8.20]