祖平統声明「北南対決解消の合意すべて無効」 |
西海軍事境界線関連条項を破棄 祖国平和統一委員会(祖平統)は1月30日、北南間の政治的・軍事的対決状態の解消と関連したすべての合意事項を無効化し、北南基本合意書(1991年採択)とその付属合意書にある西海海上軍事境界線に関する諸条項を破棄すると宣布する声明を発表した。要旨は次のとおり。 ■ こんにち朝鮮半島情勢は、南朝鮮保守当局の分別のない反北対決策動により日を追って緊張している。 もはや北南関係をこれ以上収拾する方法も、立て直す希望もなくなった。 当委員会は、李明博一味が反北対決政策によって、これまでの北南の各合意を余すところなく踏みにじり、北南関係を戦争瀬戸際の最悪の状態に追い込んだことに対し、全民族の名において厳しく断罪、糾弾するとともに、生じた事態と関連して次のように厳かにせん明する。 第1に、北南間の政治的・軍事的対決状態の解消と関連したすべての合意事項を無効化する。 北南当局間にこれまで採択された各合意には、相互の思想および制度を尊重する問題、誹謗・中傷を中止する問題、武力衝突を防止する問題をはじめ政治・軍事的対決を解消する旨の諸問題が反映されている。 しかし、現実は北南合意事項のどれ一つとしてまともに守られていないことを示している。 こうした状況のもと、政治・軍事的対決状態の解消と関連した北南合意は何の意味もなくなった。したがって、われわれはそれらの合意が全面無効化されたということを正式に宣布する。 第2に、「北南間の和解と不可侵および協力・交流に関する合意書」とその付属合意書にある西海海上軍事境界線に関する各条項を破棄する。 1991年に採択された「北南間の和解と不可侵および協力・交流に関する合意書」第2章第11条には、北と南が不可侵境界線および区域を、朝鮮戦争停戦協定に規定された軍事境界線と双方が管轄してきた区域とし、不可侵に関する付属合意書第3章第10条には、海上不可侵区域は「海上不可侵境界線が確定されるまで双方が管轄してきた区域とする」となっている。 われわれが当時、これについて合意したのは、朝鮮半島において軍事的衝突と戦争の危険性をあらかじめ防止して平和を守るためのものであって、決して朝鮮戦争の交戦相手である米国が勝手に一方的に引いた不法・無法の「北方限界線」(NLL)を認めたものではなかった。 この合意の主旨は、西海海上軍事境界線を一日も早く公正に確定して紛争の火種をなくそうというものであった。 われわれは、西海での軍事的衝突を防止し、問題の水域を平和水域にするため、できる限りの努力を尽くしてきた。 にもかかわらず、南朝鮮当局はわれわれの雅量と善意を悪用して的外れなNLLなるものに固執しただけでなく、こんにちにおいてはその幽霊線を絶対化して、それを守るために武力衝突もいとわないという姿勢を示している。 わが方はすでに国際法的規範と双方の軍事的対峙関係の現実に合致するもっとも合理的な西海海上軍事境界線を設定して世界に宣布した。そして今回、朝鮮人民軍総参謀部スポークスマン声明で、それのみを認めることを改めて明らかにした。 李明博一味の北南合意破壊策動により、西海海上軍事境界線関連条項が弊履と化した状況で、われわれはそれらの条項を完全に、そして終局的に破棄することを公式に宣布する。 北南関係がこんにちの険悪な状況に直面した責任は全面的に李明博一味にある。(朝鮮通信) [朝鮮新報 2009.2.2] |