朝銀西信用組合創立10周年記念 佐賀同胞大納涼フェスタ 地域活性化のきっかけに |
210余人が参加
朝銀西信用組合創立10周年記念2009佐賀同胞大納涼フェスタが1日、佐賀県立森林公園みどりの森県営球場で行われた。佐賀では初めてとなる納涼祭には、佐賀はもちろん長崎や福岡の同胞210余人が参加した。40代の同胞たちが中心になった実行委員会が開催した今回の集いは、地域同胞社会を活性化させるうえで大きなきっかけとなった。 会場に駆けつけた同胞たちは、6.15共同宣言発表9周年を記念する横断幕に名前を書き入れ、久しぶりの再会を喜んだ。 集いでは、実行委員会の李興佑委員長があいさつした。今回の集いを成功させようと、実行委員をはじめ朝銀の朝青員たちが準備に奔走したと述べながら、佐賀や長崎の同胞が一堂に会するのは今回が初めてで、互いに親ぼくを深めてほしいと述べた。 実行委員会の尹聡副委員長の乾杯の音頭に続き、舞台では土曜児童教室で学ぶ子どもたちによるハンドベルの演奏と歌、女性同盟佐賀県本部のオモニたちによる重唱、長崎同胞たちの合唱、朝銀の朝青員たちの歌、福岡朝鮮歌舞団の公演など、さまざまな演目が披露された。 参加者たちは、朝鮮の歌に合わせてオッケチュムを踊りながら楽しいひと時を過ごした。 閉会のあいさつをした実行委員会の゙光英副委員長は、多くの人たちが集まってくれて本当にうれしいと述べながら、今回の集いを機に来年もまた納涼フェスタを開催したいと力強く語った。 参加者たちは、「久しぶりに同胞たちに会えてうれしかったし、力も沸いた。勇気をもらうことができた」などと口をそろえていた。 若い世代の意識変化
佐賀ではこれまで、夏には8.15に際して海などで同胞の集いが行われていたが、最近は集まる機会がほとんどなかった。実行委員会では、同胞社会を取り巻く情勢が厳しく経済状況も悪いこんな時こそ、集う場を設けてほしいという同胞たちの声に応える形で納涼フェスタを開くことを決定。4カ月にわたって準備を進めてきた。 実行委員会の事務局を務めた朝銀西信用組合佐賀支店の李歳章支店長は、「当初、実行委員の中からも場所の確保や動員ができるのかとの声があったが、やるからにはしっかりやろうと準備を進めてきた」と述べながら、「100人くらい集まれば成功と思っていたが、実際には2倍以上の同胞たちが集まってくれた。本当にうれしい」と顔をほころばせた。 今回、実行委員会では久しぶりに開かれる同胞行事ということもあり、地域の同胞社会に還元しよういう思いを込め、参加費は無料にして地域の同胞商工人たちの協賛だけで運営費をまかなった。
李歳章支店長は、「集いを成功させて、実行委員たちは達成感にひたっている。若い世代の同胞たちが、地域の同胞社会を活性化させるのは自分たちだという意識を持つきっかけになれば」と語った。
大納涼フェスタでは、土曜児童教室の子どもたちが同胞たちの前で初めて朝鮮の歌を披露した。 朝鮮学校がない同地域で、月に1回の教室の運営を受け持ち子どもたちに朝鮮語を教えているのは、朝銀で働く李仙玉さん(28)と安弥花さん(26)の二人だ。当然のことながら教員の経験はなく、最初は子どもたちにどのように教えればいいかわからなかったという。考えた末に、子どもたちが日常生活で使える言葉を中心に教えることになった。 授業の成果か、子どもたちは「トンドルラリ」を見事に歌い、同胞たちから拍手喝采を浴びた。 安弥花さんは、「普段、朝鮮の歌を披露する機会がほとんどないので、一生懸命練習した。喜ぶ同胞たちの姿を見て、やったかいがあったと思う」とほほ笑んだ。 李仙玉さんは「子どもたちがウリハッキョに行ってくれればうれしい。そのための準備として、児童教室で学んでくれれば」と語った。(李松鶴記者) [朝鮮新報 2009.8.20] |