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ポラムティア第2回学習会 認知症の予防、「寄り添うこと」の大切さ学ぶ

レクリエーション体験なども行われた

 NPO法人コリアンネットあいちのボランティアネットワークであるポラムティア事業の2009年度第2回学習交流会が7月18日、名古屋市のウィルあいち特別会議室で行われた。学習交流会には、通所介護事業所の職員をはじめ、各分野で活躍するポラムティアのメンバーや一般の人たちなど19〜80歳の幅広い年齢層の39人が参加した。

 「高齢者の心理と対応−認知症への不安と解消について」をテーマに行われた学習交流会では、浜松医療センター高齢者外来で神経心理士として外来認知症検査に携わり、患者家族との電話相談に取り組んでいる 佐原陽子さんが講師として出演。認知症検査方法と必要性、認知症のレベルに合った生活指導、デイサービスの今後の課題について講演した。参加者全員がその後、実際に外来で行われている検査に挑戦した。

 佐原さんはとくに、認知症は予防可能であることや中度での受診の勧めについて、脳リハは通所介護の役目である事を強調した。

 続いて、デイサービスセンターいこいのマダン介護職員である李民華さんによる認知症利用者2人の事例報告と、せとマダン生活相談員の金癸任さんによるオリジナルレクリエーション体験などが行われ、在日コリアン高齢者介護施設の現場スタッフの熱い思いと知恵が紹介された。交流会では、和やかな雰囲気の中で自己紹介と活動情報交換が行われた。

 交流会後、ある参加者は、「寄り添う、寄り添って生きる…。そんな心の和(輪)が広がり、そんな社会ができたらどんなにいいか、力と希望をもらった会だった」とのメールを寄せた。

 現在、「あいちモリコロ基金展開期事業助成」を受けているポラムティア事業の登録者数は60人に達しており、障がい者自立支援、元気高齢者レクリエーション、子育て支援などを緩やかにサポートしている。

 次回の学習交流会は10月10日、「身体と心の健康を育む保健教育(仮称)−兵庫県下朝鮮学校の専従保健教員としての現場から」というテーマで、徐千夏先生(朝鮮新報に「保健だより」連載中)、伊藤尚子先生(名古屋大学医学部保健看護学科助教)を招き開催する。【NPO法人コリアンネットあいち】

[朝鮮新報 2009.8.10]