青商会総会、フォーラム開催 実践活動で同胞社会を興隆させよう |
結成15周年の来年は北海道で 在日本朝鮮青年商工会(青商会)第13回総会が18日、オークラフロンティアホテルつくば(茨城県つくば市)で開かれた。青商会は第12期期間、ネットワークの拡充と、会員・準会員を2倍に拡大することを目標に掲げてきた。総会は過去最大となる参加者数を記録。活動が活性化していることをアピールした。翌19日には、つくば国際会議場で「ウリ民族フォーラム2009in茨城」が行われ、関係者を含む1200人が観覧した。 ■総会■ 全盛期迎え飛躍を
総会では総連中央・梁守政副議長があいさつし、青商会中央・姜泰龍会長が事業報告を行った。 姜会長は、第12期期間、民族教育文化、経済生活サポートの2大ネットワーク拡充、会員・準会員を2倍に拡大することを目標に事業を展開してきたと述べ、各地で青商会が再建(地方1、地域11)、結成(地方2、地域4)され、さらなる発展の土台を築くことができたと指摘しながら、青商会は愛族愛国運動の主役として、全盛期の一歩を踏み出すことができたと強調した。 そのうえで、第13期は青商会がさらに飛躍するための時期であると指摘し、同胞社会の興隆のために魅力ある力を備えた組織へと強化し、来年の結成15周年を迎えようと呼びかけた。 つづいて、NPO法人「ウリハッキョ」の金勝一理事長が報告をした。 金理事長は、昨年7月の結成以来、弁護士育成奨学金事業を行うための土台作りを行ってきたと説明し、第2期から給付事業を推進していくと言明した。具体的に、今年度から一人当たり最大で年間48万円を給付するとした。 総会では、姜尚賢会長をはじめとする第13期の役員が選出された(役員の平均年齢は38.8歳)。 姜尚賢新会長は、「在日同胞がアドバンテージとなる時代を目指し尽力していきたい」と決意を述べた。 総会後、記念パーティー、交流会が行われた。青商会を卒業する会員に花束と記念品が贈られた。 ■フォーラム■ ネバーギブアップの精神で
14回目となる今年のフォーラムのテーマは、「Never give up〜大切な笑顔のために〜」だ。民族教育に焦点を合わせた。テーマには、同胞社会を取り巻く政治情勢や経済状況が決して良いとは言えないなか、こういう時だからこそ何もない中から在日同胞運動を切り開いてきた1世、2世同胞たちの不屈の精神に見習おうという思いが込められている。 オープニングでは、初級部6年生のときに「毎日パソコン入力コンクール全国大会」で優勝した、茨城朝鮮初中高級学校中級部1年の鄭在弘くんのネバーギブアップの精神と、地球2周分を超える8万5627キロメートルを地域同胞、青商会会員たちの力で走破した、「ネバーギブアップマラソン」の様子が紹介された。 続いて、茨城同胞民族教育の歴史を映像と解説で綴った1部「未来をあきらめなかったものたち」、朝鮮学校の現況をシンポジウム形式で検証した2部「がんばってます。スマイル!」が披露された。 そして、3部「私たちにできること」では、同胞コミュニティーと次世代のために必要不可欠な朝鮮学校の存続、発展に関わる諸問題を改善し、より良い学び舎にするための実践が提案された。 フォーラムのために茨城青商会が提案した実践は、「セッピョル学園」と「Eミレネット、ウリハッキョドットコム」だ。在日同胞社会において果たすべき役割について話し合う過程で、同胞社会の生命線である朝鮮学校を守っていくことが何よりも大切だという結論に達した。各地にある朝鮮学校をネットワーク化すれば、日本のどの学校にも劣らない規模の学校になるという発想が根底にあった。 「セッピョル学園」は、茨城朝高学区の群馬、栃木、新潟、福島、東北、茨城の全ての在校生を対象に「日本一のコリアンネットワーク」を体感してもらおうと企画された。全生徒たちが一堂に会し、よく学び、よく食べ、よく遊びながら「同級生」としてかけがえのない時間を過ごし、それぞれが決して孤独な存在ではないということを体得した。中級部3年の生徒たちは、「全員が朝高に進学しよう。入学式で会おう」と約束を交わした。 「Eミレネット、ウリハッキョドットコム」は、情報技術を用いて、教材のデータベース化、資料の共有、ベテラン教員の授業風景を配信するなど、教育の質の向上と均等化を目指す新たな試みだ。効率のよい予習、復習が可能になるなど、可能性は大きい。 最後に、李忠烈実行委員長(茨城県青商会会長)がつぎのようなメッセージを読み上げた。 「私たちがやるべきことを実践して、はじめてこどもたちの未来を担保することができる。同胞社会の未来を担うべく、ともに尽していこう」 来年は北海道で開催されることになり、「フォーラムプレート」が北海道青商会に手渡された。(文=鄭尚丘、写真=盧琴順記者) [朝鮮新報 2009.7.29] |