北海道の朝・日高校生が交流 朱鞠内で共同ワークショップ |
友好、平和に向け歴史共有
「2009東アジアの平和のための高校生共同ワークショップ」が7〜8日にかけて北海道朱鞠内にある光顕寺で行われた。 ワークショップには、北海道朝鮮初中高級学校、北星学園大学附属高等学校、深川高校の高校生ら約60人が参加。歴史学習などを通じて交流を深めた。 日本の太平洋戦争時代、朱鞠内では鉄道・ダム工事の強制労働や「タコ部屋」生活、虐待などにより、多くの朝鮮人が犠牲になった。朱鞠内共同墓地には、北海道最大の水力発電所といわれる雨竜ダム工事で犠牲になった朝鮮人、日本人の遺骨が安置されている。 朝鮮人のほとんどは無縁仏で、未発掘の遺体も少なくない。
参加した朝・日の高校生たちは、共同墓地にある「朝鮮人追悼墳」まで道つけをし、全員で「クンジョル」(朝鮮式の最敬礼のお辞儀)をし追悼した。
また、準備した研究内容を発表し合い、本堂に安置されている犠牲者の遺骨や位牌を実際に目にしながら犠牲の痛みを肌で感じ共有した。 ワークショップには、立命館大学コリア研究センター所長の徐勝教授が同行した。徐教授は講演の中で19年にも及ぶ南朝鮮での獄中生活の体験、朝・日の未来を担う若者たちの役割について語った。その後、討論会が行われ、朝鮮と日本を取り巻く情勢について本音で熱い議論を交わした。 また、積雪2メートル、気温マイナス20度を超える中、ソリ滑り、ワカサギ釣り、五右衛門風呂体験、雪中サッカーなどを楽しみながら交流をさらに深めた。 生徒たちは2日間ともに議論し、歌い、笑いながら新しい友好関係を築いた。 参加者たちは「また交流したい、もっと仲良くなりたい」「朝鮮学校が抱えている様々な処遇問題を一緒に考え解決していきたい」などと口を揃えていた。 ある関係者は、時代の流れとともにかつての植民地支配と戦争の記憶が薄れる中、朝・日の高校生が過去の歴史を話し合い共有することは、今後の東アジアの友好と平和協力の関係を作り上げていく上で大きな力になっていくだろうと語った。【北海道初中高】 [朝鮮新報 2009.2.23] |