居住している西大阪地域に「チャッチャックン（朝鮮語で手拍子の音）」というウリ子育てサークルがある。息子と共に発足当初から参加している。巷には子育てサークルがたくさんあるが、チャッチャックンはひと味違う。多くの子育てサークルは、子どもを対象にした運営内容なのに対し、「まずはオンマが笑顔に」をサークルのテーマにしている。料理教室や大人の塗り絵体験、メイクアップ講座など多様な内容である。なかなか自分ではできない事をさせてもらっている。

　何よりも楽しいのが、オンマ同士のおしゃべり。子育てを始める前は想像もしていなかったが、子どもと日がな一日過ごしていると、無性に誰かと話したくなるのだ。何を話したいという訳ではなく、ただただなんでもない世間話をしたくなるのだ。幸いチャッチャックンの参加者は、気心知れたオンマたちばかり。ここぞとばかりにおしゃべりに花を咲かせる。みんなの話を聞いては大声で笑って気分すっきり。オンマが笑顔になることはとても大事だと思う。幼い子どもがいると自分の思う通りにならない事も多く、自分のことは常に後回しになりがちで、疲れた気持ちを発散する事もままならない。チャッチャックンでみんなと話し、笑い合い、楽しい気持ちになれば、さぁがんばるぞという気持ちになれる。

　子どもの為の子育てサークルも良いが、オンマが笑顔になれるチャッチャックンは私にとって有り難い存在である。仕事と家事と育児で本当に慌ただしい日々を送っているが、眉間にしわを寄せてばかりではなく、笑顔でいられるように心掛けたい。（高松愛、派遣社員）

［朝鮮新報 2008.11.28］