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「ともだち展」−違いを見るおもしろさ

 「うまーい、これ本当に2年生が描いたもの?」

 東京・青山で開催された「南北コリアと日本のともだち展(東京展)」の、朝鮮の子どもの絵を見た若い女性は驚きの声をあげた。南朝鮮からの留学生2人組みも熱心に写真を撮っている。絵の中のバスに刻まれた「鎧 蟹虞 薦析稽 疏焼(私たちの国が一番)」の文句に大うけし、コンピュータ室やプール、キャンプ場での楽しそうな姿に、「思ったより自由なようね」などと話していた。

 8回目を迎えた「ともだち展」に寄せられた平壌の子どもの絵は、どれも生き生き、のびのびとしていて、観る者を楽しませてくれた。同展示会南側主催団体であるNGO「南北オリニオッケドンム」の李起範事務総長は、「絵を見るとそれぞれの違いがよくわかる。北の子どもたちがていねいに、きちんと絵を描くのに対して、南の子どもたちは自由奔放に表現している」と話した。

 04年、「オッケドンム」の子どもたち数人が平壌を訪問し、子どもたちと触れ合った。恥ずかしがり屋で集団行動を得意とする北の子と、うれしさと照れくささのあまりはしゃぎすぎる南の子。南のある少年は、その時のことを「(飛行機で移動した)南北の距離は実際には近いのに、ぼくの心の距離はとても遠かった」と話したという。李事務総長は、「この『違い』こそが相手について考え、彼らが育った環境を理解しようとするきっかけになる。違いは埋められない溝ではなく、関心を引き出す鍵である」と話した。

 「ともだち展」は今後、平壌、ソウルを回る。各地の反響が楽しみだ。(潤)

[朝鮮新報 2008.7.11]