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凱旋公演−たゆみない研鑽、挑戦を

 金剛山歌劇団のソウル公演を記念した東京公演(2月28日、王子・北とぴあ)が大盛況だった。

 本紙朝鮮新報が伝えた記事を読んだ同胞らから「ソウル公演と同じ舞台をぜひ、日本でも観てみたい、とのリクエストが歌劇団にひっきりなしに寄せられたことが上演につながった」と金哲・同団副団長。また、本紙の5組のペア・チケットプレゼントにも応募者が殺到した。チケットもたちまち売り切れて、「チケットが手に入らない」というファンの苦情も届いた。

 当日、午後4時半頃に会場に着くと、すでに200人ほどの人たちが並び、続々と行列が膨らんでいった。開場の6時頃には、席が足りないといううれしい悲鳴も。

 近年まれに見る歌劇団公演への熱気あふれる光景を観て、ホッと胸を撫で下ろした。

 幕があがると、演目ごとに嵐のような拍手が起こる。出演者が乗りに乗っている感じが見て取れた。ソウルでのピーンと張り詰めたような使命感とはまた違う感じ。実家に帰ってきた娘がのびのび解放感に浸り、心を弾ませながら舞っている、とでも言おうか。

 映画「ウリハッキョ」ブームの裏には、「自分の学校」のすばらしさを別の視点で正しく評価してくれたことへの喜びがある。今回も共通するのは、南での反響が、在日同胞や日本の潜在的なファンを刺激し、多くの観客を劇場に誘い出したのかもしれない。

 金剛山歌劇団は半世紀の歴史を持ち、世界で7000回以上の舞台経験を誇る。よりいっそうの輝きを見せるには、研ぎ澄まされた時代感覚とたゆみない研鑽を積み、新たな挑戦をしていくことであろう。みなで力強く応援していきたい。(粉)

[朝鮮新報 2008.3.7]