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「拉致再調査の延期」を受けて、日本ではまた「強硬論」が台頭し始めている。安倍政権時代の強硬策がもたらしたものは何もなかったはずなのに、なぜまた「制裁」をうんぬんするのか、まったく理解できない ▼そもそも、安倍政権時代に単独「制裁」を敢行し、総連や在日同胞に対する弾圧を行った日本に対し、朝鮮が不信感を抱いているのは当然だ。首相の辞任によって、対朝鮮政策が変わることも十分にありうる。それを「北朝鮮がすべて悪い」というのはお門違いというものだ ▼これまでも紹介してきたように、朝鮮に対する国際的な協力、支援は積極的に行われている。EUはこのほど、04〜07年の朝鮮におけるEU人道主義総局の活動評価報告書を発表。4年間で4億41万5千ユーロ(約64億円)を支援したことを明らかにした ▼1〜6日まで訪朝したドイツ連邦議会議員のハルトムット・コシク・ドイツ朝鮮議員団委員長は、5日に行われた最高人民会議常任委員会の金永南委員長との面談で、「ドイツは6者会談の進展に沿って他のEU諸国と共に政治、経済、文化などあらゆる面で対朝鮮関係を改善していく用意がある」と語った。また、ドイツが朝鮮で行っている農業支援事業の現場も見てまわった ▼南朝鮮の報道をそのまま受けて「創建60周年に際して最大規模の軍事パレード」「テポドンなどミサイルの発射」などと喧伝していた日本のメディアは、当てが外れると今度は「健康不良」説を流している。この主体性のなさが日本を駄目にしている要因の一つだろう。(国) [朝鮮新報 2008.9.10] |