top_rogo.gif (16396 bytes)

春・夏・秋・冬

 李明博政権の発足後、北南関係はこれまでの統一に向けた流れとは完全に逆行している。6.15共同宣言、10.4宣言など北南間の合意を反故にし、対決姿勢を露にしている南当局にその責任がある

▼南当局は8月29日、WFP(国連世界食糧計画)を通じた対北食糧支援を保留し、今後の情勢を見守りながら支援如何を決定する方針を固めた。前日に、外交通商部、統一部、国防部など関係閣僚が参加して行われた安保政策調整会議で決めたという

▼南のメディアは保留の要因として、食糧事情が緊急支援を要する段階ではないと判断したことや金剛山での事件、核施設無能力化作業の中断、「スパイ事件」などを挙げている。しかし、現政権は発足当初、北に対する支援を行うとして北に拒否された経緯があり、その後もWFPなど国際機関を通じて支援を行うと重ねて主張してきた。金剛山での事件や「スパイ事件」なども、支援を保留するために取ってつけたような口実でしかない

▼6.15の基本精神である「わが民族同士」から目を背け、「独自」の対北路線を掲げている南の現政権。「人道的な対北朝鮮支援は無条件で推進する」という既存の「原則」も、今回の保留によりあいまいなものとなった

▼こうした動きに飛びつく日本のメディアも問題だ。これまでの北南和解の動きにブレーキがかかったと、連日のように報道を垂れ流している。その一方で、拉致問題での前進についてはあまり報道していない。「拉致問題の解決」と「北朝鮮バッシング」。どちらが本当の目的かが、見えてくる。(国)

[朝鮮新報 2008.9.1]