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乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン米・南朝鮮合同軍事演習が18日から22日まで行われた。この演習、実際に南朝鮮の各地域に兵力を動員して実施される実働演習ではなく、コンピュータを駆使して行われるもので指揮所演習と呼ばれている ▼だからといって、軍事演習としての内容が軽減されるものではない。今回は南朝鮮軍、そして在南朝鮮、在日の米軍基地、米本土の基地を回線で結んで実施され、総兵力約6万6千人が投入された(うち米軍は1万人) ▼報道によると演習は、米・南朝鮮軍の朝鮮に対する侵攻作戦計画「5027」=「@北朝鮮軍に戦争の兆候Aソウルへと南下する北朝鮮軍の防御B米韓両軍による反撃C平壌を占領」の、Aまでが対象になったという(朝日新聞22日付) ▼これまで、合同軍事演習の指揮は米軍が執ってきたが、今回からは南朝鮮軍と交代した。4年後に実現する戦時作戦統制権の米軍から南朝鮮軍への移管を先取りした形だ。それにしても、李明博政権は完全に「わが民族同士」の北南関係と決別し、かつての対決時代へと状況を逆戻りさせている ▼演習に先立つ18日、閣議の冒頭で「(韓国社会を)理念的に分裂させ、国力終結を妨害しようとする(北の)企ては続くだろう」と発言し、だから演習を「決して形式的なものにしてはならない」と強弁した。軍事演習に形式的だとか現実的だとかの区分けはない。すべて戦争態勢を整備、準備を完了させるためのものだ。6者会談が続く中でのこうした発言、そして認識。時代錯誤もはなはだしい。(哲) [朝鮮新報 2008.8.25] |