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春・夏・秋・冬

 「われわれには行動対行動の原則に基づく検証体制の合意が必要だ」。米国務省のウッド副報道官代行は18日、「テロ支援国家」指定解除の先送りを批判した朝鮮に対しこのように述べた。「北朝鮮は核問題を巡る6者会談の合意に基づく義務を負っている」ともつけ加えた

▼朝鮮は、10.3合意に沿って正確かつ完全な核申告書をすでに提出した。「米国は、…われわれを『テロ支援国』リストから削除するという公約を、履行期日が過ぎた今日までも守っていない。これは非核化実現で基本である『行動対行動』原則に対する明らかな違反行為である」という18日付の朝鮮中央通信の論評は、至極、的を射ている

▼そもそも昨年発表された10.3合意には、「朝鮮は、『2.13合意』にしたがって自国のすべての核プログラムに対する完全かつ正確な申告を2007年12月31日までに行う」と書かれているだけで、「検証」については一言も触れられていない。朝鮮が昨年末まで申告ができなかったのは、「行動対行動」の原則に米国が背いたからだ

▼最近になって米国が主張し始めた「人権問題」にしても、6者会談の議題でないことはもちろん、一度も取り上げられたことはない。振り返ってみると、朝米関係が大きく動こうとする時には必ずといっていいほど、この類の主張が出てきてはいつの間にか消えていく

▼6者会談や朝米関係が進展しなくとも、時間がないのはむしろ米国の方で、朝鮮としては困る要素は何らない。「行動対行動」をうんぬんする前に、速やかに行動すべきは米国だ。(国)

[朝鮮新報 2008.8.20]