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春・夏・秋・冬

 「北朝鮮をテロ支援国家の指定から解除してほしくないという願望だけが紙面に踊っている。現実をあまりにも知らなさすぎる」。米国の政治、アジア外交を専門とするある学者がこぼした

▼「この間、ソン・キム担当大使の訪朝は10回を超え、核施設の無力化作業が進められている寧辺には米国の専門家が常駐し作業をしている。また、米国内ではブッシュ政権が一方的に中断を通告した、朝鮮戦争で死亡した米兵士の遺骨収集作業再開問題もあらためて論議され始めた。一方、北朝鮮は停戦55周年を迎えて停戦協定の平和協定への転換、平和保障システムの構築にも言及した。この流れが理解できないのだろうか」

▼昨年1月の朝米ベルリン協議によって6者会談が再始動し、その後も北京、平壌での接触・対話、今年に入ってシンガポール、そして再構築されたニューヨーク・チャンネルと、「ブッシュ政権と朝鮮政府の接触・対話はクリントン時代と比べても遜色はない。それもブッシュ政権2期目に始まった事を考えると、濃度の濃さはクリントン政権以上かもしれない」と指摘する

▼ではなぜ、動きは遅々としているのか。「ブッシュ政権側に朝鮮政府が送っているシグナルの重要度を選別し、何が重要なのか、理解する能力が不足しているのだろう」と明快だ。そして以下のように付け加えた

▼「米大統領選挙まで3カ月、つまりブッシュ大統領の実質任期は残り3カ月だと言われるが、逆に3カ月もあると考えると、どういうサプライズがあるのかわからない。ギリギリまで見守る必要がある」(哲)

[朝鮮新報 2008.8.18]