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春・夏・秋・冬

 朝鮮に対する米国の「テロ支援国家」指定解除の期日が近づくにつれ、日本のメディアは「解除の延期」を強調している。同時に、「解除の延期」にそぐわないニュースは報じないという従来の「情報鎖国」ぶりも健在だ

▼6者会談の米首席代表のヒル国務次官補は7月31日、米上院軍事委員会の公聴会に出席して会談の進捗状況について説明し、「行動対行動」のプロセスは「信頼醸成」の過程だと強調。「双方は、それぞれの誓約が果たされたときにのみ前進するプロセスであることを理解している」と指摘した

▼また、2005年5月から現在まで中断されていた米兵遺骨発掘についても、「適切な時点で朝鮮地域での米軍の遺骨の発掘作業を再開する準備を進めている」とも述べたほか、非核化プロセス第3段階の費用の一部は国務省が負担するが、エネルギー省が財源を負担できるようになることを望むとも

▼大使に格上げとなったソン・キム6者会談担当特使は7月31日から8月2日まで北京で朝鮮外務省の李根米州局長と検証議定書の細部協議を行ったほか、中国の関係者とも意見交換した。具体的な内容は明かされていないが、「中国と朝鮮の協議パートナーと会い、協議の進展を模索し議定書に対する細部事項をより具体化する作業を始めるだろう」(マコーマック米国務省報道官)と、事態は進展しつつある

▼「解除の延期」で困るのは朝鮮ではなく、成果にあせる米ブッシュ政権だ。6者会談で蚊帳の外に置かれつつある、「ニッポン」の現状に我慢ならないというのがメディアの本音か。(松)

[朝鮮新報 2008.8.4]