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春・夏・秋・冬

 朝鮮は24日、東南アジア友好協力条約(TAC)に署名した。TACはASEAN加盟国が1976年に締結した条約で、すべての国の主権尊重、相互の国内問題への不干渉、紛争の平和的手段による解決、武力による威嚇と武力行使の放棄を基本原則としている。加入国は、朝鮮を含め25カ国

▼ASEANは朝鮮の加入について、「地域の平和、安全、協力の促進に寄与する」と評価。調印式に参加した朝鮮外務省の関係者も、「ASEAN諸国との親善関係、友情をより強化し発展させようという意思表示だ」と指摘した

▼しかしこのニュース、日本のメディアはほとんど報じていない。むしろ、シンガポールで行われたARFや6者外相会談など一連の会議で成果がなかったかのように報じている。一方で「北朝鮮の核の脅威をもっとも受けている」と喧伝しておきながら、朝鮮半島非核化のための6者会談ではまったく役割を果たそうとしない日本当局とメディアの姿勢にはただ呆れるばかりだ

▼高村外相は朝鮮のTAC加盟について一応歓迎しつつも、「(国際社会に)出ていこうとする以上は国際社会のルールを守ってもらいたい」と述べたそうだが、「行動対行動」が大原則である6者会談という国際社会で、果たすべき義務を果たさないなど、唯一ルールを守っていないのはどこの国なのか

▼朝鮮半島を取り巻く情勢の進展を受けて、日本国内でも朝・日国交正常化の早期実現を求める声が政界、民間で高まりつつある。日本には、朝鮮と真剣に向き合う以外に方法は残されていない。(松)

[朝鮮新報 2008.7.28]