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春・夏・秋・冬

 中国の習近平国家副主席が訪朝した。副主席就任後初の外国訪問地だった

▼同氏は、昨秋の党大会で54歳の若さで政治局常務委員に抜擢されたのに続き、今年3月の全国人民代表大会で「ポスト胡錦濤」の最有力ポストといわれている主席を補佐する副主席に選出された。報道などを総合すると、その他にも党の日常業務を取り仕切る中央書記局の筆頭書記、党の組織・理論面を指導する中央党学校校長、そして中国にとって当面の最大のイベントである北京五輪指導小組組長(グループ責任者)をも務めている

▼今回、双方指導者・幹部の交流の継続、政治面、とくに「重要な問題」において意思疎通の強化を図るなど、5項目の提案を行ったという(人民日報電子版)

▼とりわけ目を引くのが、農業・軽工業・情報産業・科学技術・物流・国境地帯のインフラ整備などの面において積極的に協力を模索するとした点である。そして「中国は実力と信頼ある企業の対朝投資を支持」していくと明らかにした。中国が、議長国である6者会談10.3合意=朝米核問題の進展という大きな情勢変化を踏まえ、さらに来年、朝中国交樹立60周年という節目を迎えるに当たって、朝中関係をさらに強化していくとの意思表示だろう

▼巷間、北京オリンピック開会式に出席した場合の朝米首脳会談説が流れている。習副主席の訪朝はその説を後押しする材料になったというのが、マスコミ関係者の指摘である。その有無はさておいても、朝鮮の動向が当分、国際社会の耳目を集めることになるのは間違いない。(哲)

[朝鮮新報 2008.6.23]