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春・夏・秋・冬

 世界各地で北京オリンピックの聖火リレーが行われている。アテネのオリンピアで採火された聖火は今月1日、北京を出発し世界五大陸19カ国、21都市を巡っている。その後、中国へ戻って本土内を走り、130日をかけて五輪開幕式の当日を迎える

▼朝鮮も18番目の国として建国以来、初めて聖火を迎える。現地にいる本社平壌特派員によると、聖火は28日午前0時40分、南朝鮮から専用飛行機で平壌に送られて来る。聖火到着の行事が行われた後に、平壌中心部のチュチェ思想塔を午前10時にスタート、総勢約80人につながれて市内を駆ける

▼4年に一度の平和、スポーツの一大祭典。初めての開催国・中国にとっては国の威信をかけたイベントである。さらに参加するスポーツマンにとっては自身の技量を発揮すると同時に、各国の選手と親善・交流を深める貴重な舞台でもある

▼しかし、今回はロンドン、パリなど各国での聖火リレーの段階から妨害が相次ぐという異常な事態が起きている。報道されているように、端を発したのはチベット問題である。言うまでもなく、中国は56の民族からなる多民族国家である。朝鮮族も一員だ。仏教あればイスラム教あり、キリスト教もある。チベットだけが特殊なのではない

▼多民族国家の由来、歴史は他の民族には理解しえない側面がある。それを一点からだけとらえ、平和・スポーツ祭典の出鼻を挫こうとする背景には別の思惑が潜んでいるとしか思えない。事実、チベット問題の背景に存在すると指摘されている米CIAについては言及されないままだ。(哲)

[朝鮮新報 2008.4.28]