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春・夏・秋・冬

 日本の当局者には、情勢の流れを読み取る力がないのか。日本政府は11日、朝鮮はもちろん総連と在日同胞、各界の日本市民らがあれほど反対してきた「制裁」の延長を閣議決定した。町村官房長官は閣議後の記者会見で、核計画の申告が実施されてなく、拉致問題でも具体的な対応がないなどと主張した

▼そもそも「制裁」の口実は朝鮮の核実験だったはずで、「拉致問題の進展」うんぬんは「制裁」の口実にはならない。それに、6者会談合意に基づいて「行動対行動」の原則に沿って、核の申告と無能力化作業を進めてきた朝鮮に対し、日本は6者会談で果たすべき自分の役割をひとつでも果たしたのか

▼これまでの流れを冷静に見れば、「制裁」措置の延長は避けるべきことがわかりそうなものだが、日本のメディアにはこうした姿勢は見られない。それこそ待っていたとばかりに大騒ぎしている

▼南朝鮮の連合ニュースは、日本当局が「制裁」延長の方針だとの報道と共に、今後6者会談で朝米関係を中心に核問題が急進展し、米国が朝鮮に対するテロ支援国家のレッテルをはずす可能性もあるとしたうえで、「日本の『制裁』措置延長が6者会談での日本の立場をさらに悪くする可能性もある」と指摘した。米ワシントンポスト紙は11日、複数の外交消息筋の話として米国はシンガポールでの会談を受けて対朝鮮経済制裁措置を緩和する準備ができていると報じた。

▼はしごは登れば登るほど、はずされた時の衝撃は大きい。「制裁」延長は、最大の打撃を受けての自滅にしかつながらない。(国)

[朝鮮新報 2008.4.14]