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昨年、連結された北南の西・東海線鉄道。その後、西海線では週1回の貨物運行が実現している。分断から統一への象徴的な出来事だっただけに、朝鮮民族にとってはまさに慶事だった ▼北南の鉄道連結事業が現実味を帯び始めた時から同時に語られてきたのは、2001年の朝ロモスクワ宣言で指摘されたロシアのシベリア横断鉄道とつなぐ朝鮮半島−ヨーロッパに至る一大物流ルートの開拓だった。釜山を基点に東海線を経て羅津(北)―ハサン(ロシア)を、あるいはハサンから中国側の琿春を経てシベリア鉄道と連結するなどの案が語られてきた ▼既報のように今月11日から5日間、ロシア鉄道株式会社代表団が訪朝し朝鮮側の関係機関と会談を行った。その結果双方は、羅津港に貨物の埠頭を建設し、ハサン−羅津間の鉄道を改修。年内に羅津港からヨーロッパまでの貨物テスト輸送を行う事で合意した。また、シベリア横断鉄道を通じた国際貨物中継輸送を推進する合弁企業創設に向けた話し合いも行い、朝鮮の合弁法に基づいて契約を結ぶ運びになった ▼東海線を利用するためには、軍事境界線をまたぐ北側・猪津−南側・江陵区間の本格的な鉄道整備が前提になり時間がかかる。そのために当面、羅津からの貨物テスト輸送という事になったのだろう ▼このニュースは南でも大きな関心を集めている。というのもすでに北と同様、ロシアとの間で現代グループなど6社による合弁会社設立の準備が活発化しているからだ。極東地方の天然ガスパイプライン敷設構想もある。今後が楽しみだ。(彦) [朝鮮新報 2008.3.28] |