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日本では「厳しい状況が続く北朝鮮経済」というのが「定説」となっているが、事実はかなり異なっているようだ ▼平壌で活動している欧州企業連合会(EBA)のフェリックス・アブト会長は6日、ベトナム・ハノイで行われた現地のEBA会員との懇談会で「北朝鮮は体制が安定し、優秀で勤勉な人材、政府の柔軟な態度と支援、豊富な資源などがそろった、住みやすく起業しやすい国」と述べた。また、海外メディアが報じているように閉鎖的な国ではなく、中国や欧州の多くの企業家らがすでに事業を行っている、とも ▼6者会談での合意と部門別の後続協議を経て、米、中、ロ、南朝鮮は重油45万トンと重油50万トンに相当するエネルギー関連設備を提供することとなっており、重油は毎月5万トンずつ、南朝鮮、中、米、ロの順で提供されている。17日には設備提供第2便となる5010トンの鉄鋼版が南朝鮮の浦項から南浦に送られる予定だ ▼6者会談朝鮮代表団団長の金桂官外務次官と米国代表のヒル国務次官補が、13日からジュネーブで会談するという。これにより状況が画期的に変わるという楽観は禁物だが、米側は今月中の問題解決を何度も表明しており、結果が待たれる ▼こうした状況下でも、日本はいまだ朝鮮に対する単独「制裁」を解除していない。「対話」を掲げた現政権だが、実質的には前政権の政策を踏襲しているにすぎない。1カ月後には「制裁」の解除期限が迫っているが、舵をどちらに切るかによって日本の6者会談の枠組みの中での立場はかなり違ってくるだろう。(国) [朝鮮新報 2008.3.12] |