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春・夏・秋・冬

 安倍前首相が「町村派に復帰し政治活動を再開」するのだという。政治家の仕事とは政治活動をする事、それ以外に何があるのだろうか。当たり前の事が特別な事であるかのように報じられるこの日本の現状に呆れる。その前首相、今度は環境問題に力を入れるのだとか

▼不当な制裁に加えて「厳格な法適用」を云々し在日朝鮮人の政治弾圧に狂奔。各地の商工会や朝鮮学校を狙い撃ちにし、総聯組織とはまったく関係のない人間の事案まで掘り起こして無理やりにくっつけ、強制捜索させるなど、われわれにとっては許す事のできない政権だった

▼そればかりではない。「従軍慰安婦」問題など日本の過去の悪行を折りあるたびに正当化。その言動に触発されるかのように反朝鮮人感情、排外主義があちこちで頭をもたげ子どもたちが迫害された。悪夢だったなどと一過性の出来事として、決して忘れ去る事はできない

▼所信表明をしながら「逃亡」するという、常識では考えられない振る舞いで辞任した。だから「人前に顔を出すことも憚られ隠遁していた」と揶揄する向きも。前述、「政治活動再開」云々で各紙が取り上げたのにはそうした背景があった?

▼クリントン政権の副大統領だったゴア氏は、大接戦だった大統領選挙に敗れるとさっさと政界から身を引き環境問題に没頭した。精力的な活動は、各国の環境問題に対する取り組みに大きな影響を与え、著書「不都合な真実」はベストセラーともなった。安倍前首相はその範に倣ったのか。しかし、その前に在日朝鮮人弾圧に対する謝罪がなければ。(彦)

[朝鮮新報 2008.3.7]