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米の3大メディアの一つであるABCが現地時間の22日、朝鮮の寧辺の核施設を現地で取材し、大々的かつ詳細に報道したのに続き、CNNも報道した。ニューヨーク・フィル公演の取材で、平壌を訪問した両社の取材チームが行ったものだ ▼「6者会談当事国と朝鮮間の合意により、昨年夏から寧辺の核施設は稼動が中断され、冷却塔など各施設の無能力化が進んでいる」とCNNの記者は伝えた。ABCの記者は放射能防護服を着て施設内部に立ち入り、使用済み燃料棒が保管されている水槽を見たほか、CNNの記者はプルトニウムを抽出する再処理工場にも案内されたという ▼日本のメディアは、11日に元米国立ロスアラモス研究所所長一行が同施設を訪問した際に一部が報道しただけで、今回の訪問に関してはまったくと言っていいほど触れていない。朝米関係の進展を窺わせるニュースには「見ざる、言わざる、聞かざる」を決め込んでいるようだ ▼米ワシントン・ポスト紙は25日、「シング・ソング外交」の新たな章を開くニューヨーク・フィル平壌公演を「(彼らが演奏する)音楽自体が(駐平壌)米国大使となるだろう」と伝えた。ニューヨーク・フィルのメタ社長も24日、「今回の公演が米朝国交正常化に寄与することを望む」と述べながら、米政府当局者が公演成功のために側面支援を惜しまなかったことも明らかにした ▼日本では、南朝鮮の新大統領が対北政策で連携を強化すると言ったことが喧伝されているが、6者会談の枠組みの中で日本が置かれている状況には本質的な変化は何もない。(国) [朝鮮新報 2008.2.27] |