top_rogo.gif (16396 bytes)

春・夏・秋・冬

 今年、朝鮮半島と在日同胞を巡る情勢はどうなるのか−各地の総連組織で年初から講演会が行われている。地域によっては日本の市民団体と共催で実施している所もある。労働新聞など新年の3紙共同社説は、2012年の金日成主席生誕100周年を機に「強盛大国の大門を開く」事を明らかにした。と共に、10.4宣言について「徹底的に貫徹することによって対決時代の残滓を捨て去り北南関係を名実共にわが民族同士の関係に確固として転換」させると宣言した

▼古今東西の歴史が教えているように、国家建設において平和な環境は不可欠である。とりわけ朝鮮が今後、力を注ごうとしているのが経済分野だけに、平和な環境の担保はなおさらだろう。こうして見た場合、新年共同社説が「10.4宣言の徹底貫徹」を表明したのも、またこの項目に専門家たちが注目したのもうなづける

▼朝鮮半島核問題の解決=非核化をめざした6者会談、その枠内ではあるものの、米国の敵視政策によってもたらされている軍事的緊張を解き、さらには政治的不信感を取り除いてゴールを国交樹立に定めた朝米関係と10.4宣言の履行は切り離す事ができない

▼ある会合でこうした意見交換をしていたら、ここ数年、同胞の集う場に参加する機会がめっきり減ったという先輩が「こうした場に顔を出して話を聞いて初めて状況が理解できる。機会を作っていかなければ」と口にした。同時に「在日同胞の置かれている状況は安倍時代と変わらないのでは」とも

▼楽観は禁物、悲観も禁物、正確な情勢観が力をくれる。 (哲)

[朝鮮新報 2008.2.18]