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春・夏・秋・冬

 「北朝鮮が核を完全に放棄すれば、完全な国交樹立の用意がある」。ヒル米国務次官補は6日、上院外交委員会の公聴会での証言でこのように発言した。「米国の当局者が国交正常化の可能性について言及したものとしては、もっとも明確なもの」とロイター通信は伝えている

▼ヒル次官補は席上、「(テロ国家指定解除の条件を示した)米国の法律に拉致問題を厳密に関連付けようとする動きがあることは知っている」としたうえで、「私はこのようなハード・リンケージをすることまではしない。米国や日本などの利益にならない」と述べ、同問題を「テロ国家指定解除」の法的条件とはみなさないという立場を明確にした

▼これまでも、米当局者が再三にわたって拉致問題と「テロ国家指定解除」を関連付けないとの立場を明らかにしてきたが、今回の発言は、現在もなお拉致問題に固執する日本に対する最後通牒とも読み取れる

▼連合ニュースによると米政府は昨年10月中旬、人身売買被害者保護法に基づく対朝鮮制裁措置のうちの一部を解除していたことが明らかになった。ブッシュ大統領が教育、文化交流事業への支援が可能となるよう一部の制裁を解除することを認め、これを朝鮮に通知した。これと関連し、国務省関係者は、朝鮮とさまざまな分野での交流拡大を望んでいると語ったという

▼朝鮮半島を取り巻く情勢は、朝米関係を中心に劇的に変化している。拉致問題で自縄自縛となっている日本は、情勢の変化に対応しうるだけの準備ができているのか。他人事ながら、心配だ。(国)

[朝鮮新報 2008.2.13]