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今年に入って停滞しているように見える朝鮮半島を取り巻く情勢。日本ではそのことがクローズアップされているが、朝米間は水面下で交渉を続けているようだ ▼米政府高官は1月25日、読売新聞に対し朝鮮へのエネルギー支援について、「日本の積極的な参加がなければ、完全な達成はできないだろう」と指摘した。高官は、「すべてがうまくいくことは現実的でないのに、日本は背を向けて孤立している」とも語ったという ▼米国務省のソン・キム朝鮮部長は先月末、6者会談再開の協議のため、南朝鮮、中国を経て平壌入りした。ライス米国務長官が1月28日のスミス豪外相との会談後、「朝鮮には真剣な協議を行う用意があると希望を持っている」と発言したことからも、対話を通じて問題を解決しようという米国の立場がうかがえる ▼毎日新聞が1月19、20日に実施した世論調査によると、対朝鮮政策で「対話を重視すべきだ」が39%にのぼったという。単純な比較はできないが、福田政権発足後の昨年10月の調査では、「対話重視」が29%だったのに比べると、10ポイントも上昇している ▼英国のガーディアン紙が1月26日伝えたところによると、朝鮮国立交響楽団が9月以降、ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールなど英国の2カ所で公演を行う予定だという。朝鮮との関係改善に積極的な欧州としては、ニューヨークフィルの平壌公演の後塵を拝することになるが、文化交流の幅は今後もさらに広がるだろう。日本にも、孤立を免れるための手段が求められている。(国) [朝鮮新報 2008.2.1] |